スマートビルディングとは?その意味やメリット・デメリットなどについて

 2020.07.20  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

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住空間とIoTとを融合させたスマートホームに対して、オフィスや商業施設にその発想を広げたものがスマートビルディングです。建物内のさまざまな施設や設備を一元管理し、エネルギー効率や利用者の快適性において最適な状態でコントロールできるスマートビルディングについて、その特徴やメリットなどを紹介します。

スマートビルディングとは?その意味やメリット・デメリットなどについて

スマートビルディングの意味

スマートビルディングとは、直訳すると「かしこい建物」という意味になりますが、実際は高度に情報管理された建物のことです。システムのベースになるのはIoT(Internet of Things:モノのインターネット)で、建物内の部屋・施設・設備にセンサーや制御装置を組み込んで、それらを一元管理することでスマートビルディングが機能します。

例えばオフィスビルを維持するためには、まず照明や空調システムを適切にコントロールする必要がありますが、既存の建物では人の手で管理されることが多く、エネルギーの効率化はなかなか進みませんでした。しかしスマートビルディングでは管理を人の手からIoTに移行することにより、センサーによって集められたデータが自動的に分析され、それをもとに各オフィスの照明や空調を効率的・効果的に管理できるようになります。

またオフィスで働く人々の行動データの収集や労務管理などをIoTで行えるようにすれば、スマートビルディング内の企業にとって業務の効率化が図れるだけでなく、働く人々にも快適な環境がもたらされます。このようにスマートビルディングとは、建物内のあらゆる情報を集めて分析し、それをビルメンテナンスや業務管理に生かす画期的なシステムなのです。

スマートビルディングの特徴「BEMS」とは

スマートビルディングの中核となるシステムが「BEMS(Building Energy Management System)」で、日本語では「ビルエネルギー管理システム」と訳されます。建物内のエネルギー管理を自動的に行い、効率的で快適な建物環境を提供します。

BEMSは照明や空調機器の利用状況をセンサーで監視し、スマートビルディング内のすべてのエネルギー消費状況を分析します。そのデータをもとに非効率的なエネルギー消費を割り出し、必要があれば制御装置を通して照明や空調をコントロールします。またBEMSは各種機器の制御だけでなく、過去の運転実績や最新のエネルギー関連データを分析して、今後のエネルギー需要を予測することも可能です。その結果、管理者は予測データを使ってより効率的なエネルギー利用に改善することもできるのです。

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スマートビルディングのメリット

スマートビルディングの導入事例としては、ソフトバンクが発表した竹芝地区への本社移転計画が注目されています。またNTTファシリティーズもスマートビルディング用サービスの提供を始めています。これらの大企業が積極的に動き出していることからも、スマートビルディングの導入がもたらすメリットに注目が集まっていることがうかがえます。そのメリットの中から、特に重要な3つのポイントについて解説しましょう。

エネルギー管理の適切化

人の手で照明や空調を常に管理することには限界があり、その作業をIoTで一元的かつ自動的に管理できれば、建物内のエネルギー効率は格段に向上します。

スマートビルディングでは建物内のあらゆる環境をセンサーで監視できるため、照明や空調のムダな利用を自動的に検出し、適切にコントロールすることが可能です。また夏場などには、自動的にピーク時の電力消費を抑えることもできます。これまでのオフィスビルでは、照明と空調はほぼ全館均一の状態で運転していたため、全エネルギー使用量の中でこの2つが占める割合は突出していました。しかしIoTで常時管理できれば、エネルギー使用のムラとムダは大幅に改善できます。企業にとってはコストの削減にも大いに貢献するでしょう。

社員の業務効率向上

スマートビルディングにオフィスを構える企業にとっては、建物内で働いている社員の勤務状況をIoTで管理することで、業務効率を改善することも可能です。顔認証などを用いて出勤・退勤の管理は自動化され、社員が出勤して業務を始める前には自動的に作業環境を準備することもできるでしょう。社内での情報伝達もIoTを通じてスムーズに行われ、社員は快適な環境の中で、今までよりもずっと効率的に業務に集中できるようになります。

トラブル対策

建物内をセンサーで監視できることは、万が一のトラブルの際にも威力を発揮します。火災や地震などの災害をいち早く検知して適切な対策をとることで、建物内の人々の安全を保障することも可能です。また施設や設備の不調を即座に感知して、大きなトラブルに発展する前に適切な処置を行うこともできます。建物への入出管理をシステムに組み込んでおけば、不審者の侵入を未然に防ぐこともできます。

このようにスマートビルディングに移行することで、建物全体の管理が容易になり、利用する企業やビル管理者にとって大きなメリットをもたらしてくれるのです。

スマートビルディングのデメリット

建物全体を丸ごとIoT化することでさまざまなメリットをもたらすスマートビルディングですが、一方でデメリットも存在します。IoTにつきまとう問題は、そのままスマートビルディングの弱点にもなり得ます。それは主にシステム上のトラブルです。

セキュリティの不安

インターネットが発達した現代社会では、人々が持つ情報は常にセキュリティ面でのリスクを抱えています。インターネットを通したサイバー攻撃や、個人や企業情報への不正アクセスはあとをたたず、取り締まる側とのイタチごっこが続いています。

スマートビルディングもインターネットに接続されるため、セキュリティ対策を万全にしておかないと、全施設のコントロールに支障をきたしたり、内部者やハッカーにより情報を盗み出されたりする危険性があります。最新のセキュリティシステムを使って、可能な限りの安全性を確保することが求められます。

システムの停止や誤作動の可能性

すべてのコントロールが電力によって行われるため、万が一電気の供給がストップすると、スマートビルディングは完全に機能を失ってしまいます。また外部との通信システムにトラブルが生じたり、内部のサーバーなどに不具合が生じたりした時も、スマートビルディングの機能が大幅に損なわれます。

これを防ぐためには定期的なメンテナンスと、トラブル時への対応を普段から策定しておくことが必要不可欠でしょう。

まとめ

スマートビルディングは次世代のビル管理手法であり、すべての情報やデータをIoTのもとに統合することで実現します。このシステムを導入することで、ビル管理者のみならずビルを利用する企業や利用者にもメリットをもたらします。今後はオフィスや商業施設の多くで導入されることでしょう。

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