中小企業がDXに取り組むメリットとは?5つの課題や成功のポイントも解説

 2021.04.12  デジタルトランスフォーメーションチャンネル編集部

今後の中小企業では、DX推進は必要不可欠のことがらですが、まだ導入企業が少ないのが現状です。ここでは、DXを導入しない場合のデメリット、DXを導入した場合のメリット、導入時の課題、課題の解決方法をご提案していますので、DX導入の参考にしてみてください。

中小企業がDXに取り組むメリットとは?5つの課題や成功のポイントも解説

そもそもDXとは何?

DX(デジタルトランスフォーション)は、企業が外部環境の変化に対応しながら、アナログで行われていた業務をビッグデータやクラウドなどのデジタル技術を活用することによって効率化し、画期的な新しいサービスや物をつくりだすことです。

ただ単に、ネットショップを立ち上げるなどのデジタル化を意味するものではありません。

中小企業のDXの現状

大企業でのDXの推進状況は、80%程度なのに対して、中小企業では、20%程度と出遅れています。

業種別では、人手不足という中小企業と同じ課題をもった建設、不動産業が、その対策のためDXを推進したため推進状況が高くなっています。

「2025年の崖」問題とは?

2025年には、21年稼働している既存システムが6割を超えると言われています。こうした古いシステムを持ち続けるのは保守費用が膨大になるだけでなく、システムのブラックボックス化により活用ができなくなるという問題が起き得ます。これが経済産業省のDXレポートによる「2025年の崖」問題です。

その他、固定電話網やPSTNなど多くのシステムが終了するためDXの導入が重要なのです。

中小企業がDXに取り組むメリット4つ

中小企業がDXに取り組むことによって、「顧客ロイヤリティの向上」、「業務の効率化」、「BCP(事業継続計画)の拡充」、「多様な働き方」という従来の方法では得られない4つのメリットをご紹介します。

1:顧客ロイヤリティの向上に繋がる

顧客ロイヤリティとは、顧客がブランドや企業に対して感じる「信頼」や「愛着」のことです。顧客ロイヤリティを向上させるためには、顧客情報の取得と企業側からの情報発信が重要になります。

従来の「電話」や「訪問」といったやり方では、費用も時間もかかってしまいますが、DXの推進により、顧客管理などの作業をデジタル化することで詳しいデータを分析できるようになり顧客に合ったマーケティングができます。

蜜な情報交換を迅速に安価に行い、顧客ロイヤリティを向上させることができるでしょう。

2:業務が効率化する

DXを業務に取り入れることで、仕事を自動化したり、不必要な仕事も見える化したりできるので、業務効率を上げられます。

これにより、業務のやり方や人員配置を見直し、より付加価値の高い仕事ができるようになるので、顧客のニーズを掘り起こしや、より多くの信頼が得たことにより顧客の新規獲得や維持が行えるようになります。

3:BCPの拡充に繋がる

DX化を推し進めることで、BCP(災害などの緊急事態に遭遇した時に損害を最小限に抑えつつ、事業の継続や早期復旧を図るための計画)の拡充につながります。

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本部-店舗間コミュニケーション改革成功のポイント

省人化や自動化しておくことで最小の人員で操業できるようにしておけば、災害発生時に大勢の従業員を確保する必要がなく、情報もクラウド上にあり、連絡もオンラインで行えるので、速く操業を再開できます。

4:幅広い働き方ができるようになる

従来は、書類や顧客情報などは社屋に保存され、社員のコミュニケーション手段は対面または電話で行われていたので、社員は出社する必要がありました。

しかし、DX化のなかで情報をクラウド上に保管したり、コミュニケーション手段もオンラインで行ったりすることで、幅広い働き方ができるようになるでしょう。

中小企業で起こりやすいDX導入前の課題5つ

中小企業で起こりやすいDX導入前の課題として、「IT人材不足」、「特定の人材に業務や知識の偏り」、「経営層と現場の従業員の意識の違い」、「予算の確保」、「既存システムの使用でブラックボックス化」の5つをご紹介します。

1:IT人材が足りない

DXを推進するためにIT人材の確保が重要になりますが、経済産業省の予測データによると、2025年にはIT人材は約36万人、AI人材は約8万人が不足するといわれています。

このため、2025年には、IT人材の奪い合いとなるとされています。中小企業でDXを活用できるIT人材の確保が困難な状況となる上、自社で人材育成しようとしても難しいという現状があります。

2:特定の人材に業務や知識が偏っている

会社では、専門的な知識を必要とする業務が多くあり、特に中小企業では、特定の人物にしかわからないような業務になっていることがあるので、同じ人が同じ業務に長年携わって、人に業務が付いて回る状態が発生しています。

業務内容や知識の共有化や改善ができないということや、担当者の代わりがいないという状況に陥り、退職などで担当者がいなくなった場合、業務が継続できなくなるといったことが発生する可能性があります。

3:経営層と現場の従業員の意識に違いがある

DXを推進し、会社をより良くしたいと思う経営層に対して、実働部隊の現場の従業員層では、日常業務に追われて新しいことへ時間が割けない、新しいことをできる人材がいない、といった理由でDXを推進できないことがあります。

また、現場では業務改善でよりよくするより、日々の仕事を大過なく行うことが重要と考え、現状の業務内容を変えること自体に抵抗感があり、DX推進の妨げになっていることが多くなっています。

4:予算の確保が難しい

DXツールの新規導入には、新規のそれなりの費用が発生し、特に従来のシステムからの移行となると、莫大な費用が発生することがあります。中小企業にとって短期で回収できない新規の大きな予算の確保は難しく、資金を圧迫してしまうこともあるでしょう。現金もなく、借入金もかなりの額にのぼっていて新規借り入れができず、DXのための予算計上ができないために、DXを推進できない状況の中小企業も存在します。

5:既存システムの使用でブラックボックス化している

従来のシステムによっては、システム構築が複雑化していたり、全体がブラックボックス化していたりといった理由で、新しい情報やセキュリティに対応できないことがあります。また、古いシステムのため、保守できる人材がいなくなり、システムの維持自体が困難になることもあります。

中小企業がDXに取り組む際のポイント6つ

中小企業がDXに取り組む際には、「経営層やDX推進部門がリードする」、「アウトソーシング」、「目的の共有」、「補助金の利用」、「身近な業務からDXを取り入れる」の6つのポイントがありますので、それぞれご紹介します。

1:経営層やDX推進部門がリードして推し進める

DXは、従来のビジネスモデルから新しいビジネスモデルへ転換や創出するものなので、従来の部門レベルで推進することは困難だけでなく、各部門の反対がおきて、DXが進まない可能性もでてきます。

このため、DX推進には、専任のDX推進チームをつくり、経営層の強い意志によってDXをリードし、各部門と意見の対立がおきた場合や、現状の部門では対応できないような場合には、トップダウンの決定によってDX推進する必要があります。

2:アウトソーシングも視野に入れる

DXを使いこなせるIT人材が不足し、IT人材確保が困難になることは、先に記述しましたが、この解決策として、外部の人材を活用するアウトソーシングを考えることも有効な解決策の1つです。

DX推進で必要となる「デザイン」、「プログラミング」、「ITインフラの整備」などは、自社で人材を確保するよりも、外部の専門知識をもった会社に協力を得ながらDXを進める方が効率的であることが多々あります。

3:DXを進める目的を明確に共有する

DXを進めるには、いくら経営層のリードがあっても全社的な協力がなければ推進は難しく、途中で経営層の中にも推進が揺らぐことさえ発生します。

また、デジタル化がDXの目的であるといった誤解が生じることもあります。こうならないために、DXを進める目的を明確に全社で共有し、DXをすすめることでどのような会社に転換し、どのようなメリットがあるかを具体的に示すことで全従業員の協力を得るようにして、目的を達成します。

4:DXツールを取り入れ情報共有をしやすくする

利益に結び付く専門的な業務や知識も、クラウド上に保管するといったDXツールを使って共有化することが可能です。

個人が獲得または保有している情報をクラウド上に、読みこみや書きこみをするようにしておけば、社員間の情報を共有化できるようになります。

個人で保有していたノウハウが共有化されて、個人に仕事が付いて回るといった弊害が防げ、各個人のスキルを上げることにつながり、会社の利益の増大に貢献します。

5:補助金を利用する

中小企業がDXを導入するにあたって、余裕資金がなく、DX導入費用の予算化が課題になることもあるでしょう。

その対策として「IT導入補助金2021」のような中小企業がDXを推進する際に費用の最大4分の3(最大450万円)の公的補助を受けられる制度があるので、このような補助金を利用して導入費用の問題を解決する助けになります。

6:身近な業務からDXを取り入れる

DXの目的は、ビジネスモデルの転換や創出ですが、これでは身近に感じられず推進が難しくなりますので、売上管理や受注管理など日々の身近な業務からDXを取り入れます。

身近な業務の改善は、効果がわかりやすく、情報のブラックボックス化を防げますし、効果がわかればDX推進のあしがかりとなって、徐々に全社の業務効率化とデータの活用が進んで行き、最終目的に近づいていきまので、まずは、簡単で身近なところから始めます。

まとめ

DX推進は、この先中小企業が存続発展するためには必要なものです。それは、国が後押ししていることからも分かるでしょう。

ここでは、中小企業でのDX推進の実態とメリットと推進する上での課題と、その課題に対しての解決策の助けとなるような提案をご紹介しました。

この記事を、ぜひ今後のDX推進の参考にしてみましょう。

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