スマートビルディング化するメリット3つを事例付きで解説

 2021.10.29  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

AIやIoT技術の進化に伴い、さまざまなモノが簡単にインターネットへ接続できる時代となりました。

IoT=電化製品や自動車といった私たちの日常に近い製品に目が行きがちですが、最近は農業や工場など、さまざまな分野に取り入れられており、その中の一つがスマートビルディングです。

本記事では、スマートビルディングの概要に触れつつ、導入するメリットを事例と共にご紹介していきます。

スマートビルディング化するメリット3つを事例付きで解説

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スマートビルディングとは

IoTの進化は、さまざまな産業に特大のインパクトを与えましたが、スマートビルディングは、この「IoT」と「ビルディング」を融合したもの。

IoTをシステムのベースに、建物内の部屋・施設・空調から、トイレや喫煙室まであらゆる設備にセンサーや制御装置を組み込んで、インターネット上で一元管理を行う仕組みです。

スマートビルディングを知る上で不可欠な「BEMS」と呼ばれるシステムについても触れておきましょう。

BEMSとは「Building Energy Management System」の略で、日本語では「ビルエネルギー管理システム」と呼ばれます。

スマートビルディングでは、このBEMSとIoT機器を連携させることで、より高度で効率的な管理・運用を可能にしているのです。

世界のスマートビルディング市場規模は、2019年が約598.2億米ドル、2020年は約663億米ドル、これからCAGR10.5%で成長していき、2025年には1089億米ドルにまで達すると予測されています。

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スマートビルディング化するメリットを事例付きで

スマートビルディングは、世界的企業の筆頭に導入が進められ、日本でもNTTやソフトバンクといった有名企業を中心に事例が増えてきました。

では、スマートビルディングを実現することで、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。

実際に、スマートビルディング化して成功を収めた建物の事例も合わせてご紹介していきます。

ビル全体のエネルギーを最適化

スマートビルディング化の大きなメリットとして挙げられるのが、ビル全体のエネルギーの最適化が図れること。

例えば、建物内に設置している温湿度センサーの利用履歴やエネルギーの使用効率を分析して、建物の運用における無駄・ムラを発見することができます。

また、正常に動作しているかわかりにくい機器の運用状況や、時間帯・場所によって異なる最適な設定もスマートビルディングなら可能に。

建物の規模によるものの、エネルギーの最適化を図ることで、年間のエネルギー使用料金を大幅にカットすることができます。

「エレベーターの最大待ち時間が20%短縮」ラゾーナ川崎東芝ビル

JR川崎駅西口に建設された「ラゾーナ川崎東芝ビル」では、スマートBEMS(Building Energy Management System)機能を導入して、快適性と省エネの両立を実現。

省エネ効果に投資した金額をわずか4.2年で回収に成功しました。

現在もさらなる先進的な環境配慮型オフィスビルを目指し、ビルソリューション技術の開発に取り組んでいます。

スマートビルディング化がもたらした効果は以下の通り↓

  • エレベーターの最大待ち時間を20%カット
  • 非常用発電機で約3日間電力を供給
  • ピーク電力最大8%カット
  • 電灯電力12.8%カット
  • 夏期の空調動力15.9%カット
  • 冬期の空調動力13.1%カット
  • 通念の空調動力12.8%カット

ブランドイメージの向上

スマートビルディング化を図るということは、IoTなどの最先端の技術を組み込んだ働き方の変革にチャレンジしているということ。

ホットな話題はニュースでも取り上げられることが多く、近年の企業に求められているDX(デジタルトランスフォーメーション)実現を向けた一歩としても有効な手段になります。

また、スマートビルディング化されたオフィスで働くことは、外部へのアピールポイントとなるため、企業のブランドイメージ向上にも役立つかもしれません。

さらに、スマートビルディングのノウハウを蓄積しておけば、今後業務での本格活用が期待されるスマートロボットの導入・連携もスムーズに行うことができるでしょう。

欧州最高レベルの環境性能を具現化「The Edge(ジ・エッジ)」

スマートビルディングのパイオニアとも表現できるのが、オランダ・アムステルダムのビジネス地区に位置する「The Edge(ジ・エッジ)」です。

欧州最高レベルの環境性能を具現化し、数々の賞を受けているビルとして世界的注目を集めています。

特徴を挙げるとキリがありませんが、いくつかピックアップすると以下の通り↓

  • スマートにつなぐ28,000個のセンサー
  • ラウンドチェアやコーヒーバーなど、場所に囚われない働き方
  • 通常のオフィスビルより70%の電力カット
  • ワークスペースを最大限に活用など

実際、就職希望者の62%がThe Edgeで働けることを応募理由として挙げるなど人気のオフィスに。まさに、スマートビルディングの魅力が凝縮された利用の建物をいえるでしょう。

緊急避難場所としてビルを活用

スマートビルディングは、業務効率化や働き方改革の実現だけでなく、トラブルの防止や緊急避難時の建物としても大きな役割を果たしてくれます。

例えば、タバコの消し忘れなどの理由で喫煙室の温度が急上昇した際、瞬時に火災のサインと捉えて不調を検知し、被害の発生を最小限に食い止めることが可能になります。

また、下記でご紹介する東京イースト21のように、行政と連携して緊急避難場所に指定されているスマートビルディングもあり、今後もさらに増えていくだろうと予測されています。

「非常時は避難所として機能する」イースト21タワー

東京都は江東区東陽町にある「東京イースト21」は、オフィス・ホテル・商業施設の3つの施設が1つになった複合都市。

1992年の誕生以来、快適なビジネスライフをサポートする商業店舗モール、次世代へ続くスマートシティ、東陽町のランドマークとして愛され続けています。

このうち「ホテル イースト21東京」と「イースト21ホール」の2つは、災害時の避難所施設として江東区と協定を結んでおり、大型スーパーマーケットの機能とは別に避難拠点としての機能も有しています。

東京イースト21の堅牢な防犯対策は下記の通り↓

  • 24時間有人管理の防犯センター
  • 災害対応電源としても利用可能な太陽光発電
  • 避難・救助に備えたホバリングスペース
  • 地下1階には防災備蓄倉庫を完備など

まとめ

今回は、エネルギーの最適化やブランドイメージの向上など、スマートビルディングのメリットを紹介しつつ、実際に成功を収めている事例をいくつかご紹介してきました。

日本でも徐々に導入が進んでいるものの、次世代のビル管理手法であるスマートビルディングが普及していくのは、まだまだこれからといったところ。

高い技術力と創造力で支援するISIDでは、スマートビルディング・オフィスソリューションの「wecrew(ウィクルー)」をはじめ、企業のDX実現をサポートするさまざまなソリューションを用意しています。

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