意外なところで活躍中!BOPIS(ボピス)の導入事例

 2021.10.27  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、導入する企業が増えてきている「BOPIS(ボピス)」。なんとなく名前は聞いたことがあるものの、具体的にどういうものかはよく知らないという方も多いことでしょう。そこで本記事では、BOPISの概要や導入メリット、実際に導入して成功を収めている企業事例などをご紹介します。

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BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)とは

「BOPIS」とは「Buy Online Pick-up In Store」の略称で、簡単にいえば、ECサイトで買った商品を店頭で受け取る購入スタイルを指します。

2019年に発生した新型コロナウイルスの影響により、近年では対人接触を可能な限り控えるべく、店頭でのショッピングをゆっくり楽しむ顧客が減少しています。その一方で、ECサイトの売り上げは順調に伸びており、消費者のショッピングスタイルがオンラインに大きく傾いていることがわかります。このような事情から、ECサイトと実店舗を紐づける仕組みとして、BOPISを導入する企業が増えているのです。

なお、BOPISと似たようなサービスに、米国の大手小売チェーン「ウォルマート」が導入したことで知られる「Click & Collect(クリック&コレクト)」があります。こちらは商品の受け取り場所を実店舗に限定せず、自宅以外の場所で受け取るスタイルゆえ、BOPISを内含したサービスともいえます。

BOPISを導入するメリット

では、BOPISを導入することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。利用者側・店舗側それぞれの観点から見ていきましょう。

利用者側のメリット

利用者側のメリットとしては、ECサイトで注文した商品を好きな時間に受け取れることが挙げられます。すでに決済を終えた状態から店舗に向かうため、店頭で目当ての商品を探したり、レジ待ちの列に並んだりする必要もありません。対人接触も最低限に抑えられるので、店員の声掛けが苦手な方も安心してスムーズに買い物を終えられます。

また、ECサイトで買い物する際にネックとなる、送料がかからないのもポイントです。1点だけ商品を購入したい場合、送料の高さから購入をためらってしまうことは少なくないでしょう。その点、BOPISではそもそも宅配の工程を挟まないため、送料が発生しないのです。もっとも、宅配は宅配で店舗に足を運ばずに済むメリットがあるため、一概にどちらがよいとはいえません。

店舗側のメリット

店舗側のメリットとしては、まず同業他社との差別化を図れる点が挙げられます。似たような商品を取り扱っていた場合、BOPISを導入していることで、利用者にサービスを選んでもらえる可能性が高くなります。それが結果的に顧客満足度の向上に寄与し、リピーターの増加にもつながるでしょう。

また、BOPIS利用者は必ず店舗に受け取りにくることから、商品を受け取った流れで、追加で商品を購入してもらえる可能性もあります。コロナ禍においては、わざわざ外出してまで何かを購入する機会も少なくなっていることでしょう。そのような中、こうしたついで買いが見込めることは、店舗側にとって大きな需要となるのです。

BOPISを支える仕組み

続いては、BOPISを支える仕組みについて解説します。まず、BOPISを導入するには、ECサイトと実店舗の2つの販売チャネルが必要です。BOPISを支える仕組みとしては、「スマートロッカー」と「ソフトウェア」が挙げられます。

利用の流れとしては、利用者がECサイトで購入した商品を、店舗が準備でき次第ロッカーに格納します。そして、店舗が「ピックアップ可能」にステータスを変更することで、暗証番号やQRコードが利用者に通知されます。通知が届いたら、利用者は店内のロッカーに暗証番号かQRコードをかざして受け取ります。このようにスマートロッカーを利用することで、対人接触を伴うことなく効率的に商品を受け取ることが可能です。

とはいえ、ECサイトと実店舗の両在庫をリアルタイムに管理しながら販売するには、相応の労力がかかります。在庫の移動も、適切に行うには時間を要するため、人力で運用することはおすすめしません。そこで、きちんとしたソフトウェアを導入し、在庫管理をはじめ、レジやPOSなどの周辺システムと連携することが重要になります。

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BOPIS(ボピス)の導入事例

最後に、実際にBOPISを導入した企業の成功事例について見ていきましょう。導入することで得られるメリットが具体的に見えてくるので、ぜひ参考にしてみてください。

「電話・FAXでも注文できる」スシロー

全国に店舗を展開する大手回転寿司チェーン店「スシロー」では、持ち帰り注文の待ち時間を最小限にすることを目的とし、店内にスマートロッカーである「自動土産ロッカー」を設置しました。これにより、事前にインターネットや店内、電話やFAXで注文した持ち帰りのお寿司を、店頭で待たずに受け取れます。利用者は都合のよい時間に受け取ればよく、支払いは店頭でも事前のクレジット決済も可能です。

インターネットで注文した場合は、登録したメールアドレスにQRコードが送られてきます。店内や電話、FAXで注文した場合は、セルフレジでの会計後にQRコードが発行されるので、それをロッカーにかざすだけで簡単に商品の受け取りが可能です。このスムーズさならば、持ち帰りのために長時間待たされる心配がないため、売り上げと回転率の向上につながっています。

「”店に行ったのに売り切れていた”も防ぐ」ワークマン

作業着の専門店である株式会社ワークマンは、これまで職人のニーズを中心に事業展開してきました。しかし近年、アウトドアやキャンプブームに火が付いたことで若者からの需要も増え、これに合わせて新業態である「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」もオープンしています。

ワークマンでは以前からBOPISを採用しており、ECサイトで商品を購入した利用者のうち約65%が店舗受け取りを選択していました。その顧客数は年間12万人以上にものぼるといわれており、かなり早い段階からBOPISが普及していたといえるでしょう。

新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した2020年には、さらにBOPISに注力し、店頭に在庫がある商品をECサイトでオーダーすることで、店舗で受け取れるシステムを採用しました。これまであった店頭受け取りサービスを「客注通販」と「店舗取り置き通販」に分けて、さらに利用者が効率よく買い物できる仕組みを整えたのです。

客注通販は、店舗に在庫があればそれを確保し、なければワークマンのECセンターから商品を店舗へ取り寄せてくれるので、着実に購入できるのが魅力です。一方、店舗取り置きは、店舗に今ある在庫をECサイト上で確認し、在庫があればそのまま取り置きできます。店舗に向かう間に売り切れてしまうことを防げるため、こちらも非常に便利です。1点からでも受け取り可能で、送料の負担なく商品を購入できるのも大きなメリットでしょう。

ワークマンはこのシステムの採用により、2020年6月において売上高前年比144%を達成しています。

「非接触なのにその場で返品もできる」ららぽーと

大型商業施設として人気の「ららぽーと」では、2020年1月より施設内に「&mallデスク」を設置しています。「&mall(アンドモール)」とは、ららぽーとが運営しているECサイトで、リアルとオンラインがうまく融合する仕組みを目指しています。

ECサイトで購入した商品は、ららぽーと内にある「&mallデスク」で受け取れます。購入した商品は、受け取ったその場で試着できるほか、サイズが合わなかったり、ECサイト上で見たイメージと違ったりした場合は返品も可能です。

本来、ECサイトで購入した商品を返品する際は、どうしても返送作業の手間などが発生してしまいます。しかし「&mallデスク」なら、店頭で選んで購入したときと同じような流れで完結するため、利用者側・店舗側の双方にとって大きなメリットがあるわけです。

まとめ

ECサイトと実店舗を連携したサービスを展開するには、BOPISの導入が不可欠です。店舗規模が小さく、導入方法がわからないという企業については、FUJITSUが提供する「Brainforce」の導入もおすすめです。利用量に応じた料金設定の採用により、スモールスタートも可能なため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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