SXとは? 重要視される背景や取り組むメリットをわかりやすく解説

 2022.07.20  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

昨今、DXとともに「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」が注目を集めています。この記事では、SXの概要や重要視されている理由、SXで得られるメリット、SXの効果を最大化するために注意したいポイントなどについてご紹介します。

SXとは? 重要視される背景や取り組むメリットをわかりやすく解説

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SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)とは

今日では、さまざまな企業がDXに取り組み、デジタルを活用してビジネスを変革し、市場優位性の確保に力を注いでいます。しかし、その視点はあくまで短期的なものです。感染症の流行や国家間の紛争など、先行きが不透明な時代では、利益の確保とともにESG(環境・社会・ガバナンス)に目を向け、中長期的に企業価値を高めることも求められています。

そこで誕生したのが「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」です。SXとは、企業の「稼ぐ力」と長期的な持続可能性(ESG)を、どちらも同じように重視して同期化させ、投資家との対話を重ねながら企業のレジリエンス向上を目指す指針です。

日本におけるSXは、経済産業省の「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」が2020年8月に公表した、「中間取りまとめ~サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の実現に向けて~」から認知が広まりました。SXを推進することでDX化も進み、企業と社会それぞれのサステナビリティを向上させられるようになるでしょう。

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SXが重要視される背景

では、なぜSXが重視されるようになってきたのでしょうか。現代の社会は、予期できないさまざまな変化が目まぐるしく起きています。具体的には、AIやビッグデータを活用し、斬新なビジネスモデルが次々誕生している一方で、新型コロナウイルス感染症の流行により、既存の経営戦略の見直しを余儀なくされている企業が増えています。

また前述したように、DXは基本的に短期的な目標を設定しますが、SXは将来のあるべき姿を想像し、中長期的に取り組んでいく指標です。競合他社に追随されれば、DXはたちまち陳腐化してしまう可能性があります。つまり、事業を進めるうえで、これまでの価値観や方法、成功体験に固執せず、時代の流れに合わせて戦略を練り直すことが求められているのです。

近年は、デジタルによる変革を意味するDXよりも、将来にわたる持続可能性を求め、SXをより重視する動きが活発化しています。SXの取り組みでは、短期的な利益を追求すると同時に、社会へ貢献しながら中長期的に社会のサステナビリティ向上も図っていきます。

SXに取り組むメリット

では、実際に企業がSXに取り組み推進することで、どのような効果やメリットを享受できるのでしょうか。ここでは、そもそもSXが中長期的な視点の戦略であることを踏まえ、投資家や社会から享受できるメリットを2つご紹介します。

株主から注目されやすい

2020年12月、財務省は「ESG投資について」というレポートにて、ESGを重視した投資方法である「ESG投資」の市場規模が世界的に拡大していることを公表しました。

従来、投資家は投資先を選ぶ際、利益や株価など、短期的かつ財務的な情報のみで判断するのが主流でした。しかし、現代は環境や社会、ガバナンスなどの非財務情報をもとに、中長期的な視点で企業の成長を見極める動きが活発化しています。

SXはESGと深いつながりがあるため、積極的にSXを推進している企業は、おのずと投資家や株主からの評価が高くなるメリットが期待できるでしょう。すると、企業にとって資金を集めやすくなり、キャッシュフローが改善され、将来にわたって経営を強化できるようになります。

企業のイメージが向上する

投資家によるESG投資市場が拡大している背景には、さまざまな環境的・社会的な原因が存在します。たとえば、激しい気候変動によって資源が枯渇したり、災害リスクが高まったりすれば、世界の金融市場に大きな影響を与えます。また、自社の利益だけを追求している企業よりも、よりよい社会を目指して積極的に貢献活動に取り組んでいる企業のほうが、企業としてのブランディング強化につながるでしょう。昨今は、そうした価値観や考え方が社会に広まっており、それゆえESGに対する注目が集まっていると考えられます。

そこで企業がサステナビリティを重視したSXを実践すると、企業イメージが向上し、投資家や株主のみならず消費者など幅広いステークホルダーから、「信頼できる企業」として高い評価を受けられるようになるのです。

SXに取り組む際の3つのポイント

SXに取り組む意義が理解できれば、実際に取り組む段階に移ります。しかし、イメージはできても具体的にどのような点に気を付ければよいのか、迷ってしまう方もいるかもしれません。また、あらかじめ成功率を上げる方法が理解できていれば、スムーズに実践できるでしょう。ここでは以下の3つのポイントを取り上げ、より効果的にSXを実現させる仕組みについて解説します。

  • 社会のサステナビリティを経営に反映させる
  • ビジネスの安定を重視する
  • リスクに対処できる経営を行う

社会のサステナビリティを経営に反映させる

SXにおける重要なポイントとして、社会のサステナビリティを取り込み、自社の経営に活かすことがまず挙げられます。

2000年代以降、デジタル技術の目まぐるしい発達により、スマートフォンやタブレット、PCといったデバイス端末は急速に浸透しました。また、企業はビッグデータやAIといった先進技術を事業に活用し、さまざまな新しいビジネスモデルを誕生させています。これから先の世界がどうなっていくのか、全く見通せない時代となっている今、未来の社会の姿を考え、逆算して経営に活かす力が求められているのです。

たとえば、SDGs(持続可能な開発目標)に関する事業を始め、積極的に取り組むのもよいでしょう。また、時代や社会に合わせて、社会的な課題を解決できるプロジェクトを立ち上げることも一案です。このように社会を巻き込みながらサステナブルな企業価値を創造することで、経営の強化にもつながっていきます。

ビジネスの安定を重視する

SXに取り組む際に大切な2つ目のポイントとして、中長期的な視点で「企業としてのサステナビリティ」を高め、経営を存続・安定させることが挙げられます。前述したような社会のサステナビリティをどれほど向上させたとしても、企業のサステナビリティが不安定では本末転倒となりかねません。

そのため、企業にとって限りあるリソースを最適化することや、ディープラーニングなどの最先端技術を積極的に活用し、イノベーション創出に向けた取り組みを行うことなどが重要なポイントになるでしょう。つまり、SXに取り組み企業価値を上げるためには、事業やビジネスモデルを強化し、企業として「稼ぐ力」を養い、市場における競争優位性を確保することも求められているのです。

リスクに対処できる経営を行う

SXにおける3つ目のポイントは、常にリスクを念頭に置いた経営を行うことです。現代は「VUCA」の時代とも呼ばれ、将来に対する不確実性が増しています。デジタル技術の発達や感染症の流行、国家間紛争や金融危機、自然災害など、企業や社会を取り巻く変化は計り知れません。また、こうした大きな変化が起きる傾向は今後も変わらないでしょう。

そのため、企業は予期せぬ変化やリスクに対し、状況に応じて的確に対処できるよう備えておく必要があるのです。たとえば、テレワークといった働き方やシステム環境を整備したり、BCP(事業継続計画)対策を策定したりすることなどです。このように、SXの本質は企業と社会それぞれのサステナビリティを同期化し、投資家と対話することで、企業価値を高める営みと捉えられます。

まとめ

DXに取り組む企業が増える中で、社会の急激な変化に合わせてSXも重視されるようになっています。SXは、企業が将来にわたり安定した経営を行うため、社会のサステナビリティも重視し、投資家との対話を重ねてレジリエンスを高める戦略です。SXに取り組むことで、ステークホルダーから注目されたり、ブランディング強化に貢献したりできるメリットがあります。このようにSXは、経営強化のための重要な要素として、今後も位置付けられるでしょう。

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