故障予兆検知システムとは?概要や導入するメリットを解説!

 2021.04.23  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

企業の設備管理を担当されている方の中には、「設備の予期しない故障などを解消したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。この記事ではAIやIoTを利用した故障予兆検知システムの仕組みやメリット、そして導入時の注意点を紹介します。

Failure-detection

故障予兆検知システムとは?

故障予兆検知システムとは、「工場やデータセンターなどでの、機器が故障する兆候を検知するAIシステム」のことです。

あらゆる機器は壊れたり異常が起こったりする予兆として通常とは異なるデータの出力や異音、振動などが起こります。しかし、人の感覚ではこれらの予兆を検知できるとは限りません。

また、データセンターなどの24時間365日監視する必要があるところでは、管理者への負担が大きくなります。

これに対して、故障予兆検知システムではIoTやAIを利用して異常の予兆を読み取ります。これにより「どの機材に故障の予兆があるか」が速やかに判明し、操業停止などを未然に防ぐ確率を向上させることが可能です。

近年では故障予兆検知システムの市場規模が増加していて、世界中の企業がシステムの導入を検討していると言われています。

システム監視における故障予兆検知の例3つ

故障の予兆を検知する方法としてデータ予測、可変しきい値、アノマリ検知の3つがあります。それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。特徴を知ることで、故障予兆検知についてより深く理解することができるでしょう。

これから、システム監視における故障予兆検知の例3つを紹介していきます。

1:データ予測

データ予測は「蓄積した過去のデータでAIが機械学習を行い、異常の予兆を判断する」という仕組みです。

AIが学習を重ねていくため、稼働時間が長くなるほど精度が高くなっていき、わずかな異常でも検知できるようになります。また、「異常の程度(度合い)」もAIが判断するため、対応する人員の負担も大きくならない、という利点があります。

2:可変しきい値

可変しきい値とは、「故障予兆検知システムが蓄積した監視データを基に計算して設定される値」のことです。

故障の予兆を検知する方法に「しきい値」があります。故障予兆検知システムを導入しない場合のしきい値は、人の経験などから出した値を設定しますが、環境などの要因で適切な値にならないこともあるでしょう。

可変しきい値では「過去一週間のデータにおける平均のプラス10%」などとすることでそのシステムの利用実態に合わせた設定になり、異常の頻発や見逃しを減らせます。

3:アノマリ検知

アノマリ検知とは「平常時の範囲から外れた場合に異常と判断する検知方法」です。

しきい値の監視は「事前に設定した上限を超えた時に異常と判断する」というものです。そのため、長期間にわたって徐々に異常値に近づいているような状態の場合、異常を検知するのが難しいことがあります。

アノマリ検知は現在のデータと過去のデータを比較して「適切な値の範囲内になっているか」を判断するため、速やかに異常の予兆を検知できます。

故障予兆検知システムを導入するメリット3つ

故障予兆検知システムを導入すると、人がシステムを監視するのと比較して様々なメリットがあります。

たとえば、どの機材で故障が起こるかを察知でき、障害を未然に防げる機会が増えます。また、実際に障害が起きた時でも、障害が起きた場所や原因を素早く特定できるでしょう。これらのことから、管理担当者の負担が軽減されます。

1:障害を未然に防げる

故障の予兆がわかれば、故障する前に対策を講じて停止時間を最短に抑える、または無くすこともできます。

AIを利用した故障予兆検知システムでは、蓄積されている過去の稼働時のデータと現状のデータを比較することで故障などの予兆を検知します。

故障予兆検知システムを導入すれば故障が起こる可能性がある場所がいち早くわかるため、障害が起きる前に対策を立てられます。また、システムを一時的に停止するとしてもその時間は最短で済むでしょう。

2:障害が起きても迅速に対応できる

故障予兆検知システムを導入していない環境で故障が起きたときは、人が故障の場所の特定や原因の切り分けをしなければなりません。

故障予兆検知システムを導入すると、故障が起きたときに、蓄積されているデータから故障の場所や原因を特定できるため速やかに対応できるようになります。この結果、障害の影響が周囲に広がる前に対応することも可能になるでしょう。

3:管理担当者の負担が軽減する

故障予兆検知システムを導入すると、故障の発生の予兆があったときに対策を立てられ、また故障が起きたときも発生個所や原因を素早く特定できます。この結果、管理担当者の負担を軽減できるでしょう。

故障予兆検知システムを導入していないと、障害が起きた時の発生個所や原因の特定は管理担当者の経験に頼らなければならず、時間がかかってしまうことにもなります。

故障予兆検知システムを導入する上での注意点

機器の障害を事前に知り操業停止などを未然に防ぐ方法として故障予兆検知システムの導入を検討している企業は増えてきていると言われています。

故障予兆検知システムはIoTやAI、そして様々なセンサーを利用しています。故障予兆検知システムを導入するにはこれらのIoTやAI、センサーについて把握しておくことが大切です。

システムへの深い理解が必要

故障の予兆を検知するには、機材にセンサーを取り付けて随時データを計測します。このデータをAIに蓄積して故障や不具合の予兆を検知します。

故障予兆検知システムはデータの収集や蓄積にIoTやAIを利用しているため、これらの情報システムの基礎的な知識やどのようなデータが必要かの判断が必要になります。

また、各種センサーやIoTがどのようにデータを収集するのか、AIがどのように学習するのか、といったことも知っておくとよいでしょう。

高精度のデータ計測が必要

故障予兆検知システムを導入する理由は、早期に故障の予兆を知るためで、そのためには機器の些細な変化も見逃せないでしょう。

機材の些細な変化を知るには高精度のデータが必要で、そのデータを収集するには高精度のセンサーが必要になります。ただし、センサーの精度が高すぎると、高価なうえ不要なデータを収集してしまうこともあるため注意が必要です。

また、高精度のセンサーを用意しても適切に設置しなければ「データが取れない」ということも起こる可能性があります。

まとめ

IoTソリューション等を展開しているYE DIGITAL社では、故障予知サービスとして「MMPredict」を開発、提供しています。MMPredictは、設備や装置のモーター、装置、プラントなどの設備群と、監視対象に応じたセンサーの設置やデータ収集の周期を設定できます。

MMPredictの特徴は、PDCAサイクルをデータ解析やモデル作成、判定などに応用していること、AIの機械学習による故障予知に技術者の知見を追加し故障予兆検知の精度を向上させられることです。そして、YE DIGITAL社の「MMCloud」等のデータ蓄積サービスと併用すれば、他のシステムとの連携もできます。

設備の故障等の打開策を考えている設備管理者の方へ「MMPredict」の導入をおすすめします。

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