小売業の動線ヒートマップで顧客満足度を最大化する

 2019.11.25  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

顧客満足度の向上は、小売業が利益を延ばす上で避けて通れない課題です。顧客満足度を向上させるための取り組みはさまざまなことが考えられますが、一つに動線ヒートマップの活用が挙げられます。具体的には、どのようなメリットをもたらし、顧客満足度を高め、利益向上に繋げられるのでしょうか。

heatmap

動線ヒートマップとは

色の強弱を使ってデータを可視化したものをヒートマップといいます。アクセス解析を中心としたさまざまなヒートマップツールが存在し、ユーザーの行動を可視化、分析するために用いられています。

動線ヒートマップは人の動線を分析するためのツールです。近年では、小売業においても導入を検討する企業が増えていますが、そもそもどうして行動分析が必要なのでしょうか。

例えば、来店したお客様がどのようなルートを辿るのか、どこに多く集まるかを知ることができれば、これまでとは違った戦略を組み立てられます。大勢の人が集まる場所、滞在時間の長いポイントに人気の商品を配置する、POPを見直すといったことも可能になるでしょう。

つまり、お客様の動線をきちんと分析できれば、売上や利益の向上につながるのです。動線を理解できればお客様がより快適に過ごせる空間を実現することも不可能ではないでしょう。

動線ヒートマップを使えば、お客様の視覚的な行動解析が可能になり、利益や顧客満足度の向上にもつながるため小売業でも注目を集めているのです。

小売業者が動線ヒートマップを活用するメリット

来店したお客様の動線を分析することで、これまで以上に効果的な販促や売り逃しの削減が可能になるのは大きなメリットです。怪しい人物を検知できるため万引きなどへの対策も可能になるでしょう。

効果的な販促が可能

一番力を入れている商品を人があまり集まらない場所に陳列しても、大きな売上は期待できません。販売に力を入れている商品、人気の商品などはできるだけ人が集まる場所に陳列してこそ売上アップが期待できるでしょう。動線ヒートマップではお客様のよく集まる場所を視覚的に理解できるため、これまで以上に効果的な販促が可能になります。

また、多くのお客様が通るルートのPOPを見直すことで販促力を高めることもできるでしょう。どんなに素晴らしく魅力的なPOPを設置しても、それを見てくれる人が少ないようでは意味がありません。しかし、お客様の行動を可視化できれば、効果的なPOPの配置も可能になるのです。

特定の場所やタイミングでの売り上げ効果を測定することもできるため、より効果が高い場所や日、時間帯にセールやイベントを実施し、売り上げアップを図ることも考えられます。

人的コストの削減

どんなに売上を伸ばしても、コストがかさんでしまってはトータルでの利益が低くなる可能性があります。小売業におけるコストにはさまざまなものが挙げられますが、特に経営を圧迫しやすいのが人的コストです。動線ヒートマップを導入すれば、経営を圧迫しやすい人的コストを削減できるメリットもあります。

例えば、店舗のフロアであまり人が集まらない場所があるとします。そのような場所にたくさんの人員を配置しても、いたずらにコストがかさむだけです。しかし、お客様の行動を可視化できていないと、どこに人が集まるのか、どこが少ないのかといったことが分かりません。

人が少ないエリアを把握できれば、そちらに回している人員を別の場所に配置換えするといった施策もとれます。人がたくさん集まるエリアに配置換えすれば、スタッフが接客できるお客様の数も増えるので顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

また単純に人が少ないエリアの人員を削減することで、トータルでのコストダウンにもつながります。これも動線ヒートマップの導入で得られる大きなメリットといえるでしょう。

売り逃しの削減

ヒートマップツールによっては、商品棚分析が可能なものもあります。商品棚へ立ち寄った率や手に取った率、棚へ戻した率などを分析できます。こうしたツールなら、お客様の行動を分析した上で商品の陳列場所を変える、POPを設置するといった施策ができ、売り逃しの削減につなげられます。

時間帯によって変化する顧客の行動パターンを分析し、適切に割引を実施することで、売り逃しを防ぐことも可能になります。

万引きなどへの対策

小売業界を悩ませる問題の一つに万引きが挙げられます。多くの小売店では万引き対策として防犯カメラの設置や警備員の配置といった施策をとっていますが、それでもすべての被害をなくすのは難しい問題です。

ヒートマップツールによっては、怪しい人物を検知し、リアルタイムで知らせてくれるシステムもあります。もたらされた情報をもとに警備員を急行させる、スタッフに警戒させるといった対策をとれるのは大きなメリットでしょう。

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顧客満足度を上げるには

顧客満足度の向上は、結果的に利益のアップにつながります。そのため、多くの小売店は顧客満足度の向上に力を入れており、さまざまな施策をとっています。動線ヒートマップを活用すれば、これまで以上に顧客満足度を高めることが可能です。

適切な人員の配置

お客様の行動を把握できれば、どこにどれだけの人員を配置すればいいのかも分かります。人がたくさん集まる場所を可視化できるため、そこに十分な数の人員を配置できればサービスの質が向上し、顧客満足度の向上につながるでしょう。

ツールによっては、接客を必要としている顧客をリアルタイムで通知してくれるものもあります。これだと、困っているお客様のもとへスタッフがスピーディに駆け付けられます。

特に接客が必要ないときに話しかけられると人は煩わしく感じることが多いですが、聞きたいことがあるのに近くにスタッフがいないとなると不満を抱きかねません。結果的に「あのお店はスタッフの質が悪い」といった感情を抱かせることは十分考えられるでしょう。接客が必要な顧客を知らせてくれるシステムならそのような心配もありません。

レジ待ちの改善も可能になります。複数のレジがあっても、稼働しているレジが1つだけとなると、レジに長い行列ができてしまうことがあります。レジ待ちは顧客の不満につながり、場合によっては購入をやめてしまうかもしれません。店内の状況をリアルタイムに把握できれば、ほかの作業をしているスタッフをレジに回すなどして対策でき、結果的に顧客満足度を向上させられます。

One to Oneでのプロモーション

動線ヒートマップによる分析によって、お客様がどのような商品を手に取ったのかも把握できます。それが分かれば、そのお客様に対してOne to Oneでのプロモーションも可能となるでしょう。来店から少し時間を空けてから、手に取った商品や関連アイテムの情報をメールやLINEで送るといったプロモーションもできます。

割引やセールなどのお得な情報も送れば、さらに顧客満足度も高められるかもしれません。実際に商品を購入してもらえれば、売上もアップします。

分かりやすいPOPなどの配置

お客様がたくさん集まるエリアや人気の売り場が把握できれば、そこに最適なPOPを設置することで顧客満足度の向上につなげられます。どのような商品が今人気なのか、本日のお得商品やおすすめは何なのかを示したPOPなら、お客様も喜んでくれるはずです。

行動分析から、レジやトイレ、インフォメーションセンターなどの場所を示すPOPを設置するのもよい方法です。特に店舗が広い場合だと、お客様が迷ってしまう可能性があります。人が集まるエリアを中心に店舗内マップを設置するのもよいでしょう。

まとめ

動線ヒートマップには、店舗の売り上げなどに関するメリットだけでなく、消費者側からしてもメリットが多いため、結果として顧客満足度の向上にも繋がります。ニーズに応じて様々な分析が可能なので、ぜひ導入を検討してみましょう。

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