宅配ボックスが物流に与える影響とは

 2021.01.14  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

在宅・不在を問わず、届いた荷物を受け取れる「宅配ボックス」というアイテムをご存知でしょうか。近年ではマンションなどの集合住宅だけでなく、戸建てでも導入する人が増えてきました。そこで、宅配ボックスの種類とそれぞれの特徴、宅配ボックスを設置するメリット・デメリットについて説明します。導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

宅配ボックスが物流に与える影響とは

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宅配ボックスが必要とされる背景

宅配ボックスは、不在時に受け取れなかった荷物の再配達をなくす画期的なアイテムとして誕生しました。宅配業者の人手不足や過剰労働問題を解消するとして、普及してきました。

近年は、新型コロナウイルスへの感染予防対策としての需要が高まり、普及率を急速に拡大させています。

宅配ボックスは、宅配業者と対面せずに好きなタイミングで荷物を受け取れるため、コロナ禍で推奨される非接触を実践できるアイテムとして注目されているのです。さらに、感染予防対策の一環として外出が制限されたことで、インターネット通販による買い物が増えました。

これらの背景が、宅配ボックスの普及率アップに繋がったと考えられています。

宅配ボックスの種類

宅配ボックスには「ダイヤル錠タイプ」「スタンダロンタイプ」「オンラインタイプ」など、さまざまな種類があります。宅配ボックスの種類とそれぞれの特徴について解説します。

ダイヤル式宅配ボックス

ダイヤル式宅配ボックスとは、1980年代に登場した最も古いタイプの宅配ボックスです。ダイヤル式宅配ボックスの魅力は導入費用の安さと、事前登録や手続きが不要といった手軽さにあります。

使用手順は、宅配業者が宅配ボックスに荷物を入れて暗証番号を決め、その番号を書いた紙を依頼者のポストに投函します。依頼者は番号通りに宅配ボックスのダイヤルを回して、中の荷物を取り出すだけです。

ただし、宅配業者が暗証番号の書き間違えや伝票の入れ間違え、ダイヤル数が少ないことで盗難のリスクが高まるなど、セキュリティー面での課題もあります。

スタンダロン式宅配ボックス

スタンダロン式宅配ボックスは、マンションなどでよく見られる液晶画面(タッチパネル)が付いた宅配ボックスのことです。宅配業者は液晶画面の指示に従い、部屋番号を入力して宅配ボックスに荷物を入れます。そして、依頼者は部屋ごとに登録された暗証番号をテンキーで入力するか、磁気カードや交通系ICカード、非接触キーをかざすなどして解錠します。

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ダイヤル式宅配ボックスと違い、解錠できる人物が限定されるので防犯性が高いのが特徴です。さらに、荷物を出し入れした記録がコンピューター上に記録されるため、回収されなかった荷物は自動で返送されます。一方で、宅配業者が間違った部屋番号を入力した場合、依頼者が荷物を取り出せなくなるというデメリットがあります。

オンライン式宅配ボックス

オンライン式宅配ボックスとは、コンピューターによって24時間体制で管理された宅配ボックスのことです。宅配ボックス自体がネットと接続しており、操作履歴や宅配ボックスの空き状況、故障、異常などを専任のオペレーターがリアルタイムで把握しています。そのため、何かトラブルが起きた場合も備え付けの電話からオペレーターに問い合わせすれば、遠隔から宅配ボックスを操作してもらえます。

遠隔操作が可能なため、宅配業者の間違いで荷物が取り出せないという心配もなく、24時間いつでもトラブルに対処してもらえるので安心です。また、全ての業務をコンピューターが一括管理することで、宅配ボックスを導入した人(管理者)が管理業務をする必要もなくなります。オンライン式宅配ボックスは管理者と依頼者、また宅配業者にとってもメリットが大きい画期的なシステムです。

宅配ボックスのメリット

近年需要が増えている宅配ボックス。宅配ボックスを導入することで得られる3つのメリットを見てみましょう。

受け取る準備をする必要がなくなる

宅配ボックスを導入する最大のメリットは、好きなタイミングで荷物を受け取れるということです。働いていて日中家にいない人はもちろん、在宅していても入浴やトイレなどのタイミングと配達が重なり、荷物を受け取れないこともあるでしょう。また、夜勤で日中は寝ている、家の中や部屋着を見られたくないなどの理由から、急に来た荷物を受け取れない人もいます。

宅配ボックスがあれば自分の都合のいいときに荷物を受け取れるため、依頼者が配達の時間に合わせて準備をする必要がなくなります。さらに、宅配業者から荷物を受け取る機会をなくすことで、宅配業者を装った犯罪被害を防ぐ効果も期待できます。そのため、一人暮らしの女性や小さなお子さんのいるご家庭などからも宅配ボックスは支持されています。

非接触で受け取ることができる

宅配ボックスを導入するメリット2つ目は、非接触での受け取りが可能になる点です。前述したように、さまざまな理由で非対面の配達を希望する人は少なくありません。

さらに近年では、新型コロナウイルスが発生したことにより、非接触でのサービスを希望する人が益々増加しました。宅配ボックスは受け取る側、宅配業者双方の安全を守る、今の時代に即したサービスといえるでしょう。

配達する側の効率も良くなる

配送先の人が不在で荷物を受け取ってもらえなかった場合、宅配業者には再配達と荷物の保管という手間が発生します。荷物が溜まることで翌日の配達にも支障が出るため、常に人手不足といわれる宅配業界にとって、再配達問題をどう解消するかは重要な課題とされてきました。

そこへ、配送先の人が不在でも配達を完了できる宅配ボックスを導入し、宅配業者の負担を軽減させようとする動きが高まっています。また、トラックの移動を減らすことでCO2の排出量も削減できるため、環境汚染対策としても注目されています。

宅配ボックスのデメリット

メリットばかりのように思える宅配ボックスにもデメリットはあります。宅配ボックスを設置する際は、デメリットについてもしっかり把握しておくことが大切です。

配達物がなくなる時がある

宅配ボックスは、盗難や紛失によって荷物を受け取れないという問題が稀に発生します。特に、戸建ての玄関などで採用されている簡易的な宅配ボックス(ポリエステル・PVCなど布製のもの)の場合、ワイヤーを切断して宅配ボックスごと持ち去られたり、宅配ボックスを壊して中身を抜き取られたりする恐れがあります。

また、固定式の宅配ボックスでも、宅配業者の誤配送や暗証番号の漏洩などによって、依頼者ではない人に荷物が届いてしまう可能性もゼロではありません。配達完了後に荷物がなくなった場合、宅配業者からの補償は受けられないため、録画機能付きカメラの設置などで防犯対策をする必要があります。

空きがなくなると受け取れなくなる

マンションなど集合住宅に設置されている宅配ボックスは、全世帯数分用意されているわけではありません。荷物を入れられるのは先着順であり、宅配ボックスの空き状況によっては荷物を入れてもらえないこともあります。

また、不在届を紛失した・荷物が届いていることを忘れている・私物置き場にしている、などの理由で、なかなか宅配ボックスを開けない人もいるようです。そのため、入居者のモラルによっては宅配ボックスが上手く機能しないこともあります。

宅配業者が対応できない

宅配ボックスには入れてはいけない荷物がいくつか存在します。それは、冷蔵品や冷凍品などの生もの、代金引換や着払いの荷物、電化製品のような精密機器、貴重品や現金などです。このような荷物は、宅配ボックスに入れるよう指示したとしても対応してもらえないので注意しましょう。

その他にも、荷物の大きさが宅配ボックスのサイズを超えている場合は、当然ながら対応してもらえません。また、宅配業者が戸建ての玄関などに設置された宅配ボックスの存在に気が付かないというケースもあります。

自動受取型IoT宅配ボックス「PacPort」

宅配ボックスのデメリットや不安を一挙に解決できるシステム「PacPort」をご存知でしょうか。PacPortのシステムで、専用のアプリと宅配ボックスを連携させることで、さまざまな機能が活用できます。現在、個人や企業向けにPacPortを採用した宅配ボックスが販売されています。

PacPortでは、スマホと連動しネットで購入した商品の追跡番号を宅配ボックスに自動で送信してくれます。これは、宅配業者がその追跡番号を宅配ボックスに読み取らせることで解錠する、誤配送防止用の仕組みです。さらに、同一荷受人宛の荷物なら、最大3つの荷物を受け入れ可能です。この点は、1つの宅配ボックスに1つの荷物しか入れられない、というデメリットを解消しています。

荷物を取り出す際はアプリ内で発行されるQRコードをかざす必要があるため、盗難の心配もありません。さらに、宅配ボックス内にはカメラが設置されており、荷物が届くと瞬時に撮影を開始。投函完了通知とともに撮影された写真が届くので、どこにいても荷物の様子を確認できます。

まとめ

宅配ボックスは、宅配業界の人手不足問題を解消するだけでなく、荷物を受け取る側にとってもさまざまなメリットがあることが分かりました。一方で、解決しなければならない問題があるのも事実です。宅配ボックスを導入する際は、メリット・デメリットをよく理解した上で、自分に合ったものを取り入れるようにしましょう。

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