インダストリアルIoT(IIoT)とは?5分で解説

 2020.08.31  デジタルトランスフォーメーションチャンネル編集部

IoT(Internet of Things/物のインターネット)により、企業の「近代化」が進展してことは、皆さん日々実感されていることでしょう。モノにセンサーを設置し、そこから得られるデータを解析し、フィードバックによってモノに新しい付加価値を生み出すIoTはビジネスでも私生活でも欠かせない存在になりつつあります。

本記事で解説するのは、「インダストリアルIoT(IIoT)」と呼ばれる次世代のIoTについてです。これからのIoTはどうあるべきなのか?そのビジネスパーソンが知っておきたい基礎知識をまとめました。

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IoTとはそもそも何か?

「物のインターネット」という訳だけでは、IoTの本質を表せていません。IoTは単純にモノがインターネットに接続されるだけではありません。皆さんにとって最も身近なIoTを例に挙げてみましょう。かつて、インターネットというのはコンピューター同士が接続するための空間であり、M2M(Machine to Machine/機械から機械)接続が当たり前でした。時代が進むにつれインターネット上で接続される物がだんだんと増えていきます。

まず、IoTの大きな潮流を生み出したのがスマートフォンです。日本の携帯電話ではそれまで、iモードなど大手通信キャリアが独自のネットワークを構成し、様々なサービスやコンテンツを提供していました。この状況はスマートフォンの登場により一変します。

携帯電話がインターネットに接続されるようになり、ミニコンピューターのような役割を果たすようになってからガラケーと呼ばれた携帯電話の所持率が減少し、現在では圧倒的にスマートフォンが普及しています。

それだけでなく、この大きなIoT現象は「爆発的な情報流通」を生み出しました。スマートフォンが登場する以前からもネットショッピングやSNSが利用されていたものの、ポケットに収まるサイズのコンピューターによっていつでも好きな時にそれらのサービスが利用でき、自分の発言を気軽に発信できるようになります。そうして、休火山の内部でグツグツと溜まっていたマグマが一気に噴出するように情報が世界に溢れ出し、我々のビジネスや私生活は情報によってさらに豊かになっています。

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つまりIoTというのは、単純に物がインターネットに接続され膨大なデータが生まれるのみならず、そこから生み出される新しい付加価値に着目すべきなのです。

IIoTとは何か?

それでは、IIoT(インダストリアルIoT)とは何なのか?インダストリアル、つまりは「産業」におけるIoT活用を指します。ちなみに産業とは「生活に必要な物的財貨および用役を生産する活動(コトバンク参照)」とここで定義しておきます。具体的には製造業、建設業、運輸業、通信業、金融業、保険業、不動産業、農林水産業、鉄鋼業、鉱業などを指します。IIoTが注目されている理由はいくつかあります。

理由1. IIoTによってビジネスモデルそのものが変化する

IIoTによる代表的な例が、製造業におけるサービタイゼーションです。これは従来、製品を物として販売していた時代から、物をサービスとして提供する時代への変遷を意味します。代表的な事例は英ロールスロイスが展開する「Power by Hour」と呼ばれるサービスです。

英ロールスロイスは旅客機エンジンを製造する企業で有名ですが、同社が提供する「Power by Hour」はエンジンを販売するのではなく、「サービスとして」提供します。エンジンに設置されたセンサーから稼働時間と出力などのデータを収集し、時間当たりの推進力などに換算してそれに応じた料金を徴収しています。

エンジンはインターネットを通じてクラウド上に様々なデータを提供し、膨大なデータを自動的に解析することでこうしたサービタイゼーションが実現できます。ビジネスモデルそのものの変化が実現でき、製品に新しい付加価値を生み出せるのがIIoTによるサービタイゼーションのメリットです。

理由2. 生産効率の劇的な向上によって収益性を改善する

IIoTと聞くと製造業がメインであると連想しがちですが、それ以外の業種もIIoTに注目しています。今後劇的に市場が拡大してくと予測されているのが農林水産業におけるIIoT活用です。農林水産業における意思決定は勘や経験に頼るところが大きく、安定した品質で生産することが難しい産業です。それでは農林水産業においてIIoTを活用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

まず、農業においてはこれまで不可能だったレベルでの情報収集が可能です。農地に設置した複数のセンサーから土壌や作物に関係する様々なデータを収集し、それを天気データや温度・湿度センサー、日照データなどと合わせることでその都度適切な対応をデータから弾き出します。こうした精密農業を展開することで、大規模な自然災害が発生しない限り毎年安定した作物を生産することにつながり、ひいては集積性を改善できます。また、漁業においてもIoTを活用することで海洋情報をモニタリングし、効率良く漁をするための「スマート漁業」が進展しています。

理由3. 生産活動全体を通じて高い柔軟性が確保できる

産業界全体において大きな課題になっているのが、「消費者1人1人のニーズに合わせたマスカスタマイゼーションの実現」です。インターネットの普及によって多くの消費者が情報に触れるようになり、次第に消費者ごとのニーズが多様化していきます。このため現代ビジネスでは、それぞれのニーズを理解し、それに合致した生産活動を展開するマスカスタマイゼーションが重視されています。

IIoTでは情報流通の上流から下流までの流れを最適化することにより、情報のリアルタイムさを向上することで生産活動全体を通じて高い柔軟性が確保できるようになります。

理由4. 相対的に顧客満足度などの向上につながる

ビジネスモデルの変化、生産効率の向上、高い柔軟性の確保、これらのメリットを現実のものにすることで、企業は顧客(消費者)から信頼を得られるようになり、ひいては顧客満足度の向上へとつながります。顧客満足度の高い企業は「LTV(Life Time Value/顧客生涯価値)」も自然と高められるため、利益率の向上に努めることも可能です。

IIoTに欠かせないクラウドプラットフォーム

IIoTを実現するにあたり欠かせないと言われているのが、IoT活用に特化したMicrosoft Azure IoTといったクラウドプラットフォームの存在です。IIoTではサービスとして提供している製品や設備などにセンサーを設置し、そこからあらゆるデータを集約し解析します。そのための基盤としてクラウドプラットフォームが重要であり、膨大に増え続けるデータを適切に管理することができます。

また、IIoTに特化したクラウドプラットフォームではデータ解析の基盤となるAI(Artificial Intelligence/人工知能)を搭載していることにより、高度なデータ解析をリアルタイムに実行し、解析結果をレポートとして、またプロセスの組み込むような機能が備わっています。

今後大きく変化していくであろう産業界において、いち早くIIoTへ取り組み競合他社との差別化、競争力強化を図ってみてはいかがでしょうか?

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