新型コロナウイルス感染症によるサプライチェーンへの影響と解決策

 2021.03.29  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

新型コロナウイルスの感染拡大の煽りを受け、さまざまな業界でビジネス上の課題が浮き彫りになりました。そのひとつが材料の調達から製品の販売に至る、サプライチェーンの脆弱性です。本記事では、コロナ禍におけるサプライチェーンの在り方や、再構築する方法について解説します。

新型コロナウイルス感染症によるサプライチェーンへの影響と解決策

そもそもサプライチェーンとは?

製品がエンドユーザーのもとに届くまでには「調達」→「生産」→「流通」→「販売」という一連の流れがあります。この材料の調達から製品の販売に至る全体の流れが「サプライチェーン」です。需要と供給の流れが鎖のように連なって見えることから「Supply Chain(供給連鎖)」と呼称されます。

サプライチェーンが注目される背景にあるのは、企業のグローバル化です。IT技術の発展によって、ビジネスの市場は世界規模へと拡大しています。激化する競争を勝ち抜くためには、製品の生産から販売へと至るサプライチェーンの最適化が不可欠です。サプライチェーンのプロセスには、さまざまな中間業者が介入するため、正確な情報の把握が困難です。その結果、在庫不足によって機会損失を招いたり、反対に過剰在庫を抱えてしまったりといった問題が発生します。このような問題を解決するためには、サプライチェーンの適切なマネジメントが不可欠といえるでしょう。

サプライチェーンの具体例

サプライチェーンとは、簡単にいえば製品が生産者から消費者のもとへ至るプロセスです。
たとえば製造業であれば、まずエンドユーザーの動向や購買行動から需要を予測し、生産計画や販売計画を立案します。そして需要予測やターゲット人口、認知率などをもとに製品の設計と開発を行ないます。

次の段階は製造に必要な材料の調達です。販売計画や在庫計画をもとにサプライヤーから部品や材料を仕入れ、生産工程へと移行します。生産された製品を顧客やユーザーへ届けるためには物流が必要です。自社の物流部門、あるいは流通業者を経て、製品は顧客や小売店のもとへと届きます。このように、製品が生産者からエンドユーザーのもとに至る「調達」→「生産」→「流通」→「販売」というプロセスがサプライチェーンです。

不確実性の時代を乗り切る新たなサプライチェーン・マネジメントとは
変化に強く、回復力の高い、レジリエントなサプライチェーンの再構築

コロナ渦で明らかになったサプライチェーンのリスク

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、人の動きや物流に制限が発生し、サプライチェーンが寸断されるという事態が生じました。それにより、経済縮小による生産と受注の減少、感染防止策による生産効率の低下、輸出入における制約など、さまざまな業界においてサプライチェーンに問題が発生したのです。

また、経済に及ぼす影響だけでなく、医療分野における物資の遅延が大きな問題となりました。マスクやフェイスシールドなど、医療用品の需要が爆発的に拡大し、圧倒的な物資不足に陥ったのです。このような事態を繰り返さないためには、状況に合わせて柔軟に対応できるレジリエントなサプライチェーンの構築が求められます。

今こそ再認識したいサプライチェーン対策

サプライチェーンの寸断は需要と供給のバランスを大きく崩し、経済市場に大きな影響を及ぼします。このような状況下だからこそ、市場全体を見回した包括的なサプライチェーンマネジメントが不可欠です。ここからは、今こそ再認識したいサプライチェーン対策について解説します。

補助金の活用

サプライチェーンの再構築が求められているとはいえ、調達から販売に至る全プロセスの最適化には莫大なコストを要します。そこで、補助金制度の利用も検討すべきでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大により、サプライチェーンの脆弱性が顕在化したのを受け、経済産業省は「国内投資促進事業費補助金」による支援を行っています。国内投資促進事業費補助金はサプライチェーン補助金と呼ばれ、特定の事業形態の企業に適用されます。

たとえば、航空関連や半導体関連のような、生産拠点の集中度が高い製品や部材を扱う事業者が対象です。また、マスクや消毒用アルコールなど、健康な生活を営むうえで不可欠な製品を扱う企業も対象になります。また、熊本県の「熊本県企業立地促進補助金」のように、独自の支援を行っている都道府県もあります。こうした補助金制度を積極的に利用するのも、事業戦略における重要な要素といえるでしょう。

既存サプライチェーンの再構築

新型コロナウイルスの感染拡大によって、サプライチェーンの抱えるさまざまな問題が顕在化しました。しかし、問題とは現在の状況を、よりよくするための貴重な機会でもあります。自社の物流における問題点を把握し、状況を分析することで、より柔軟かつ強靭なサプライチェーンの構築につながるでしょう。

対策のひとつとして挙げられるのが在庫管理です。製品を製造・販売する企業にとって、在庫管理の最適化は最重要課題といっても過言ではありません。多すぎる在庫は不良在庫となり、キャッシュフローを悪化させます。したがって、多くの企業が可能な限り在庫を保有しない経営戦略を取ります。しかし、在庫の保有率が高ければ、コロナ禍において物資が不足することはなかったかもしれません。在庫保有率とコストはトレードオフの関係にあるため、過度な処置は困難ですが、不測事態を考慮し、可能な範囲での冗長性の確保を検討すべきでしょう。

DXの推進

サプライチェーンはさまざまな企業が関わり合っているため、すべてのプロセスを包括的に管理するのは困難です。サプライチェーン管理を最適化するためには「ヒト・モノ・カネ・情報」といった経営資源の包括的管理が欠かせません。そこで必要となるのが、ITシステムの導入によるDXの実現です。たとえば、ERPシステムを導入し、DXの推進を事業戦略の軸とする企業も多くあります。

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略称で、「財務・会計管理」「人事管理」「生産管理」「販売管理」「物流管理」といった、企業の基幹情報を一元管理するソリューションです。「ヒト・モノ・カネ・情報」という経営資源を統合的に管理し、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現に貢献します。その他にもブロックチェーンやIoTなど、最先端の情報通信技術の活用がDXを実現する要となるでしょう。

ANF(Azure NetApp Files)でDXを実現

DX実現にはERPやIoTといった情報通信技術が欠かせませんが、優れたITソリューションを導入するためには、企業のITインフラにも相応の性能が求められます。そのため、既存のシステムではITソリューションを導入しても、最大限のパフォーマンスを発揮することが困難かもしれません。

そこでおすすめしたいのが、NetApp社が提供する「ANF(Azure NetApp Files)」です。

ANFとは、Microsoft社のAzure上で動作する、専用OSを搭載したクラウドストレージサービスです。ERPのような企業の基幹データを管理するシステムは安定的な稼働が求められます。ANFは大規模なERPシステムも安定稼働が可能な優れたソリューションです。また、堅牢なセキュリティを備えているのも大きな特徴で、VDIやWVD、HPCなどの移行もサポートします。システムの安定稼働を考えるにあたり、ストレージの機能性は非常に重要な要素です。サプライチェーンの再構築やDXを実現するためにも、ANFの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

突発的な状況下において、サプライチェーンをどのように対応させていくのかは、コロナ禍以前から指摘されていた問題です。このような状況下だからこそ、レジリエントなサプライチェーンの構築が求められています。

コロナ禍による混乱を、事業戦略を再構築するよい機会と捉え、サプライチェーン強化に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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