製造業におけるコロナの影響と今後のポイント

 2021.05.31  デジタルトランスフォーメーションチャンネル編集部

コロナウイルスが全業界に影響を与える中で、製造業はどのような状況かご存知ですか?ウィズコロナやニューノーマルな働き方が叫ばれている昨今において、製造業がコロナウイルスから受けている影響も無視することはできません。今後の動きを予想しつつ、対応することがこれからの製造業のいく末を左右することになるでしょう。

今回は製造業におけるコロナウイルスの影響とこれからを考えて押さえるべきポイント、ICT革命を利用することなど、その具体例について解説します。

製造業におけるコロナの影響と今後のポイント

製造業への新型コロナウイルスの影響

経済状態や企業の規模、業種によってコロナウイルスの影響は違ってきています。さまざまな観点から影響について紹介していきます。

経済状況全体へのコロナウイルスの影響

経済の全体的な影響をマクロな視点で考えると、コロナ禍によって、GDPはマイナスの成長が続いています。これに伴って日本銀行が発表している全国企業短期経済観測調査では、業況判断指数であるDIは大企業の製造業においては改善傾向も見られたが、3ヶ月先の見通しを示しているDIは悪化を見込んでいます。改善する企業もあれば見通しが立たない企業の二極化が激しくなっていることで、景気状況は悪化しているといえるでしょう。

株価については、金融緩和の影響もあってか、日経平均株価は記録的な高値となっているといわれています。パンデミック後は構造改革が進みやすいことなども後押しして、株高になっていますが、雇用などは回復が見えずここでも二極化が目立っているといえるでしょう。

製造業内でも需要への影響は分かれる

状況改善が二極化する中で、当然一部消費財は大きな打撃を被っています。対して自動車は輸出環境が好転したことで需要が多くなりDIはプラスに転じ、鉄鋼や非鉄金属など、素材関連業種は恩恵を受け、プラスの改善を得ることとなりました。加えて、企業が推進するリモートワーク、緊急事態宣言による巣ごもりなどによって、ITの需要、電気機械、情報サービスなどが好転しています。

しかし、サービス業、特に飲食・宿泊・レジャーなどは景気が悪化する傾向にあり、サービス業の苦しさは数値に非常によく表れているのです。大企業製造業の景気感はコロナ以前の水準に回復の兆しを見せていますが、今後のワクチン接種や変異ウイルス対策などの良し悪しでは、回復の兆しが急転直下することも考えられるでしょう。

サプライチェーンの分断が製造プロセスに影響

新型コロナウイルス感染症の影響によって、企業のサプライチェーンは大きく混乱しました。これは、需要の急増や現象、工場の閉鎖など、生産・調達・在庫管理・物流など、通常の流れが分断され製造のプロセスに大きく影響したことにあります。これは国内だけではなく輸入に頼っていた製品・素材などがコロナ禍によって国際的なサプライチェーンが分断されたことも一因とされています。

また、コロナウイルスをめぐっては米中が対立したこと、貿易関連の問題など、これらの国際的な要因によって、国内外を問わずサプライチェーンの分断を助長する形となってしまったといえるでしょう。

物流・販売経路の変容

物流や販売経路は大きく変化しました。特にオフライン、つまり店舗販売という形式は変質し、オンラインによる販売が急速に加速する運びとなり企業は在庫を抱える状況となってしまったといえます。日本ではオンラインショッピングの動きが加速する中、海外でもこの変容は問題視されているのです。特に1度目の感染拡大を抑えた海外で営業を再開した店舗もありましたが、店舗での販売が前年度の販売額に届かないという現象が起こっています。

業務のリモート化の進展

コロナ禍によって、業務のリモート化は常識の水準となってきました。また、製造業でもホワイトカラーの業務は在宅勤務が実現してしまいました。これによって、20年以上かかるといわれていたリモートワークがすぐに実現できるということが証明できてしまったということです。

同時に業務自体もITによって置き換えが行われ、効率化されることが目立つようになってきました。今後もこの流れは続き、職場という環境がなくなるということも考えられるでしょう。

ウィズコロナで製造業が押さえるべきポイント

既に始まっているウィズコロナの環境の中で製造業はどのようなポイントを抑えるべきでしょうか。ポイントを2点に絞って紹介します。

製造プロセスと需要の双方に柔軟性が必要

ウィズコロナの環境において最も大切なことは柔軟性といえるでしょう。これはコロナウイルスだけの問題ではありません。

例えば災害などでもそうですが、需要の変動、サプライチェーン・物流構造の変化にスピード感をもって、柔軟に対応できる企業にならねばなりません。今回のコロナウイルスの影響で大きな揺れ幅のリスクに対して脆弱であることが明るみに出た企業はリスク対応を考えることが先決でしょう。また、バリューチェーンに対しても全体を見通していけるだけの柔軟性をもつことが求められていくこととなります。

製造プロセスと、需要の関係の双方に柔軟な対応ができるように改革を行っていく必要があるといえるでしょう。

ICT改革による対応力の強化が急務

ニューノーマルの現状において、ICT改革による対応力の強化は急務です。企業の全体状況の把握や、それによって事業計画の迅速な見直しを行うなど、ICTによるリアルタイムな業務の可視化を行うことが重要になっています。

当然ですが、企業が生き残らなければ社員も生き残ることができません。厳しい経営状態を改善するためにICTによる業務改善を行うことは不可避です。つまりコロナ禍において俗人的な業務は古い習慣を排除するための改革の絶好の機会であることはいうまでもないでしょう。

企業の全体状況を把握するためにはクラウドに移行し、一元管理を行うことも必要でしょうし、これによって紙媒体の一掃や、Excelなどでの管理も取りやめることができます。クラウド化によって、より簡易に、より効率的に、企業を動かすこと、ICT改革を進めることで、ウィズコロナの中を生き残る企業として成長していくことが必要になっているのです。

まとめ

製造業への新型コロナウイルスの影響から、ウィズコロナで製造業が押さえるべきポイントと具体例について解説してきました。既に始まっているウィズコロナ・ニューノーマルの中で、製造業でもICTの力によって柔軟性をもって効率的に進んでいかなければなりません。

また、コロナ禍の中で大きな打撃を受けた問題について2度の失敗をしないように分析を行い、変革を促すことが重要です。ICTやDXの流れを受けて、ウィズコロナの製造業でも、柔軟性をもった企業の存在が求められていることへの注視が必要でしょう。

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