マイクロソフトが目指すスマートビルディングの実現に向けた取り組みとは?

 2020.07.17  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

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「スマートシティ」の取り組みを耳にする機会が増えていますが、「スマートビルディング」の推進に向けた動きも増えています。働き方改革の影響もあり、スペースの柔軟かつ効率的な活用に苦心する人も多いでしょう。本記事では、スマートビルディング実現に向けたマイクロソフトの取り組みやソリューション、その事例などを解説します。

マイクロソフトが目指すスマートビルディングの実現に向けた取り組みとは?

スマートビルディングとは

「スマートビルディング」とは、ショッピングモールなどの商業施設やオフィスビルといった建物のさまざまな設備にセンサーなどの電子部品やモジュールを導入し、インターネット上に接続して利便性を高める仕組みです。いわばIoTのテクノロジーを活用したオフィスやショッピング施設です。

トイレや空調などの設備にモジュールを組み込むことで、ビルがもともと抱えている複数の課題に対する利用データを蓄積し、その分析や問題の解決を図ります。建物によって抱える課題は異なるため、その目的に沿ってさまざまな使い方がされています。

「設備」から「人」中心の時代へ

スマートビルディングの実現に向けてさまざまな企業がソリューションを提供しています。そのなかでもマイクロソフトは「Smart Buildings & Spaces」を掲げ、「設備」から「人」へという市場変革を目指しています。マイクロソフトがコンセプトとしているのは、従来のテナント管理や保守業務などの「設備」中心のビルから、施設に関わる「人」のニーズに迅速に対応する、空間(スペース)を対象としたビジネスへの転換です。

ビルの利用者の満足度向上や建物の保守などの効率化といった課題を解決していくことで、建物の不動産としての価値を最大化することが求められています。デジタル技術を駆使して業務を効率化し、そのなかで利用者の満足度も高めながらビルの利用価値を高めていく取り組みです。

Smart Buildings & Spaces 総合カタログ
MicrosoftにおけるSmart Buildings & Spacesへの取り組み

「Smart Buildings & Spaces」発展に向けた施策

「Smart Buildings & Spaces」のコンセプトを広げていくための具体的な施策をご紹介します。

サービス連携リファレンスアーキテクチャーの無償提供

「Smart Buildings & Spaces」発展に向けた施策の柱として、サービス連携リファレンスアーキテクチャーの無償提供があります。これは「機能マップ」「アーキテクチャマップ」「実装サンプル」の3つで構成されています。APIを通じて設備管理や決済、サイネージなど建物に関するさまざまなシステムとの連携が可能です。まさに「ビル空間のスマート化」を加速するための施策です。この施策は、スマートビルディング領域の事業拡大を目的として、日本マイクロソフトとアイスクウェアドの協働で策定されています。

サービス連携リファレンスアーキテクチャーの無償提供のメリット

サービス連携リファレンスアーキテクチャーの無償提供のメリットを、パートナー企業とその顧客の双方について解説します。

マイクロソフトからリファレンスアーキテクチャーを提供されるパートナー企業にとっては、業界共通で活用できる仕組みの提供を受けることで、顧客企業に対するサービス構築にかかる期間を短縮できます。期間だけでなく、開発やサービスの運用・保守にかかるコストの削減も可能です。一方、顧客企業に対するメリットは、リファレンスアーキテクチャーを活用した新事業開発の推進につながります。事業開発にかかる工数も短縮できるため、イノベーションを実現するサイクルも短くなります。また、短いサイクルでサービス開発を行え、PoCにかかるコストも下がります。

Smart Buildings & Spacesの取り組み事例

Smart Buildings & Spacesの取り組み事例を2つご紹介します。

ISID(電通国際情報サービス)

ISID(電通国際情報サービス)では、オフィススペースの予約機能と入退室管理機能を連携する「Space Hub/Security Hub」や空調や照明等設備を制御する「Facility Hub」が導入されています。これらは、「Microsoft Azure」というクラウド上の統合されたプラットフォームとして稼働しているのが特徴で、さまざまな規模のオフィスに対応できます。

働き方改革を背景として時間や場所の柔軟性が高まるなか、ISIDでは会議室などのスペース予約管理や共用スペースの稼働最適化といった課題を抱えており、オフィススペースの効率的な管理や空調などのファシリティ制御の最適化が求められていました。Smart Buildings & Spacesの取り組みにより、多種多様なスペース予約や利用管理の効率化、ファシリティの状況に合わせた制御によるエネルギー利用の効率化につながっています。これらの制御は、利用状況などによって自動で行えるため、管理・運用に関する効率も向上し、全体として効果・効率の両面で改善されました。

ジョンソンコントロールズ

ジョンソンコントロールズは、ビル空間のデジタルソリューションを提供する企業です。Smart Buildings & Spacesの導入によりビルの構築や設計、および管理に関する方法が改善され、ビルを“Real Estate as a Service(サービスとしての不動産)” として提供するようになりました。

具体的には、さまざまなビルの多様なシステムから取得できるデータの連携や分析、建物の設備などで分断されていたシステムの統合が課題だったところ、Smart Buildings & Spacesを通じてビルシステムの融合を実現しました。

各データの収集が効率的になるだけでなく、各種設備のデータをカタログ化する仕組みの採用、そして「Knowledge Graph」を活用した建物管理に必要な多様なデータの可視化も可能です。これにより、建物の省エネ化や設備管理の効率向上、ひいては建物価値の向上を実現しています。近年問題となっている二酸化炭素の排出量削減などにもつながっており、ESGの充実にもつながっています。

まとめ

マイクロソフトは、パートナー企業と協力してスマートビルディングの推進に向けた取り組みを加速させています。働き方改革による柔軟なスペース・ファシリティの利用、IoT化の普及も背景としてSmart Buildings & Spacesの取り組みは今後も期待されるでしょう。自身の建物での活用も検討してはいかがでしょうか。

次世代スマートオフィス/ビルディング ソリューション wecrew

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MicrosoftにおけるSmart Buildings & Spacesへの取り組み

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