PDMとは?PLMとの違いやメリットなど基礎をわかりやすく解説

 2020.10.22  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

製造業の生命線でもある設計データは企業内で多種多様に存在しています。そして、それらをしっかりと管理されているかどうかはPDM(Product Data Management/製品データ管理)製品もしくはPDM機能を有したPLM製品を導入しているかと言っても過言ではありません。企業はこれらの製品を導入していないと非効率的は生産を強いられるばかりでなく情報漏洩リスクやコストも過剰に増大してしまいます。

旧来、設計データは2次元の紙で管理されていた時期を経て、今ではデジタル化が当たり前であり3D CADが一般化されています。そして、設計部門のグローバル化の波や複数部門にまたがる設計情報を効率的かつ安全に管理する必要性が出てきました。それらを実現するための手法やシステムがPDM(Product Data Management/製品データ管理)です。本稿ではPDMとは何か、その基礎を解説していきます。

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PDMとは?

現在、多くの製造業では設計部門が作成した設計データを3D CADで管理しています。3D CADソフトウェアの技術革新もあり、それらの設計データは単品の部品図から組立図を作成するなどあらゆるものがデジタル化されるようになっています。また、製造業としてはその設計次第で利用する素材や部品コスト、組立てコストが決まるためそれらを統合的に管理できる手段が必要になったのです。そのための手法やシステムがPDMです。

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PDMはなぜ必要なのか

PDMは製造業において恐らく、皆さんの想像以上に必要なシステムです。そこには従来の製品データ管理体制では不可能だった、課題を解決するためのメリットがあります。

メリット1.製品データの一元管理と素早い共有

多くの企業において、製品データは「膨大すぎる」「どこにあるか分からない」「何が最新か分からない」などの深刻な課題を抱えています。PDMではすべての製品データを一元的に管理してこれらの課題を一挙に解決できる上の、部門間を跨ってデータの共有が可能なので今まで進みづらかった協業が回り始めます。また、メールではなくシステム上でのデータ共有が可能なので、遠隔でのコミュニケーションも楽々できます。

メリット2.製品データのリユース

すべての製品データが一元的に管理されることで、検索性が大幅にアップします。すると既存の製品データを流用して新しい製品の企画設計・開発をよりスムーズに進められます。製品データをコピーしてファイル名を変更して利用したり、共通するBOMを参照しながら設計データを作成することも可能です。

メリット3.企画設計から生産までの生産性向上

これらのメリットから、企画開発から生産までの生産性は大幅に向上します。製品ライフサイクルにおける企画から生産までのリードタイムを大幅に短縮することで、早期的な市場投入や正確な市場予測に基づいた製品展開も可能になります。

メリット4.認定取得・カスタマーサポートへの対応

製品データがいつ作成され、いつ更新されたのかという情報はすべてPDMに残ります。そのためISOなどの認定取得やクレーム対応にも役立ち、社会的信用を高めることへと繋がります。

メリット5.ワークフローの見える化と標準化

PDMが備えるワークフロー機能を利用して業務プロセスの見える化と標準化を実現しましょう。ニューノーマル時代の到来が間近になった現代ビジネスにおいて、既存の業務プロセスを見直すのにとても良い機会です。

メリット6.働き方改革を促進

設計部門担当者は現在、CAD設計のために「密」を避けながら出社したりと、ワークライフバランスがかつてないほど崩れています。それにより身体・精神的ストレスが健康や仕事に与える影響は計り知れません。PDMなら遠隔でも製品データを操作する環境が整い、快適な職場環境のための働き方改革にも貢献します。

メリット7.IT業務改革のためのリソースを生む

システム運用部門は分散化したシステムを管理するだけで手一杯です。システム管理に携われる人材も限られているので、IT業務改革が一向に進まないという問題があります。製品データ管理を一元化して、システム管理負担を軽減することでIT業務改革のためのリソースを生み出しましょう。

メリット8.外出先からの承認作業で効率性が向上

設計部門マネージャーはオフィスに出社しないと承認作業ができないため、効率性の悪さを感じています。それだけでなくプロジェクトの遅延が一番の問題なので、外出先からでも承認作業を行えるようにして効率性をアップさせられます。

一般的なPDMが備えている機能

PDMが単に製品データを管理するだけのシステムではないことは説明しましたが、具体的にどういった機能を備えているのでしょうか?

機能1.製品データを管理/更新する

製品設計に欠かせないCADのデータや2D図面、ドキュメントなど多岐にわたるデータを製品ごとの一元管理できます。また、異なる製品間におけるデータの紐付けも可能であり、マイナーチェンジ製品を体系的に管理することも可能です。新しいデータを随時更新することもできます。

機能2.製品データを検索する

製品に関わるあらゆるデータや図面をキーワード検索によって瞬時に探し出せます。「あの図面は確かここに…」とキャビネットの中を探し回る必要がなくなり、情報へのアクセス容易性が高まるので仕事効率も上がります。

機能3.BOM(部品表)を作る

BOM(部品表)は管理だけでなく作成もできます。また、たびたび変更されるBOM情報の履歴管理も行えるため、変更前と後の比較も簡単です。

機能4.ワークフローを管理する

企業ごとに異なる業務プロセスに応じて最適なワークフローを設定する機能です。システム上のワークフローを活用すると仕事効率が向上し、業務の標準化や見える化にも繋がります。承認プロセスも同時に回してプロジェクトの進捗を知り、スムーズな承認作業によってプロジェクトの遅延を防ぎます。

機能5.帳票を出力する

製品一覧や部品一覧など、ユーザー希望する帳票のスタイルに合わせて帳票としてデータを出力できます。帳票フォーマットのバラつきを防ぎ、出力までの効率もアップします。

機能6.セキュリティを強化する

PDMで管理されている製品データは、それを共有すべきメンバー間だけで情報のやり取りがされるため、第三者に機密情報が渡ることはありません。また、製品データごとのアクセス権限を設定してより厳重なセキュリティを実施できます。

PDMとPLMの違い

PDMと混同されがちなシステムがPLM(Product Lifecycle Management/製品ライフサイクル管理)です。

PDMは、PLMを実現するための基本となる設計データを管理する手法やそれを実現する製品のことだとお伝えしました。それに対してPLMは製品の企画→開発→設計→生産→販売→保守→廃棄と言った製品ライフサイクル全体を管理することを目的にしています。つまりデータを管理する範囲が設計データに特化しているのがPDM、製品ライフサイクル全体を管理するのがPLMと言うことになります。

ちなみに両者は当然のことではありますが連携されていることが望ましく、例えばPLM製品で有名なPTC社が提供するWindchillでは、PLMパッケージとしてPDM機能も同時に包含する製品となっています。

 

まとめ

PDMはこれからの製造業にとって不可欠なシステムだと言えます。特に働き方改革や昨今のグローバル化の波を意識した場合にはクラウド活用が当たり前になりつつあります。ぜひ、この機会に自社に最適な戦略的PDM製品の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

また、上記でご紹介したPTC社のWindchillは日鉄ソリューションズ様よりご購入いただけます。同社はPTC社とPLM領域において世界初となるエンタープライズパートナー契約を締結し2013年から2019年にかけてWindchill代理店としてNo.1の実績をあげるだけでなく2019年には世界で第2位の販売実績があります。そのため多くの実績がありますのでもしPLMやPDMの導入や刷新をご検討の場合には日鉄ソリューションズにお声がけしてみてはいかがでしょうか。

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