小売業

スマホレジとは?そのメリットやデメリットを解説

無人店舗の実用化に向けた試験運用が進むなど、キャッシュレス決済の一大ムーブメントが起ころうとしている中、小売事業者を中心に注目されているのが「スマホレジ」です。本記事では、スマホレジとは何か?そしてそのメリットとデメリットを解説していきます。

スマホレジとは?そのメリットやデメリットを解説

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スマホレジとは?

スマホレジは文字通り、スマートフォンをキャッシュレジスターの代わりとして利用することで消費者の利便性を店舗側の効率性を高めるための技術・仕組みです。具体的に解説します。

まず、消費者はスマートフォンに専用アプリを搭載し、アカウントを作成してクレジットカード情報との紐づけを行います。そのまま店舗へ入店し、購入したい商品のバーコードをスマートフォンで撮影、専用レジで2次元コードを読み取るかそのまま退店することで決済が自動的に完了するというものです。

現在、スマホレジを導入している店舗は全国でも限られているので、使ったことがあるという方の方が圧倒的に少ないのが現状です。しかし、その利便性の高さと店舗側のメリットを考慮すると、今後急速に普及するのではないかと考えられています。

最近では大手コンビニエンスストアのローソンがスマホレジを大々的に導入する取り組みを実施しており、主に次のようなプロセスで決算が完了します。

  1. スマホレジ専用のアプリケーションをインストールする
  2. スマートフォンのBluetoothをオンにして、入店の際に店舗へチェックインする(店頭にあるQRコードからの入店も可)
  3. 商品を選び、購入したいもののバーコードをアプリ専用のスキャナで読み取る
  4. 画面に商品名や価格が表示されるため、間違いないかを確認して「この商品を購入する」をタップ
  5. Apple Pay、楽天ペイ、LINE Pay、クレジットカードから任意の決済方法を選択する(ポイント還元あり)※クレジットカードの場合は事前登録が必要
  6. スマホレジ専用スキャナにスマートフォンをかざして決済完了

スマホレジのメリット

スマホレジは消費者にとっても店舗側にとってもメリットが多いことから導入が進んでいます。では、そのメリットとは何でしょうか?双方の視点からご紹介します。

消費者にとってのスマホレジのメリット

メリット1. 時間をかけずに素早く決済できる

昼食の時間帯にコンビニ等へ食品を買いに行った際に、レジがあまりに混雑していてイライラした経験はないでしょうか?時間が限られている中での混雑はストレスが溜まります。もちろん店舗側もこれに対応するために人材を増やしたりすることで対応しようとしています。しかし、スマホレジなら、長蛇の列に並ぶ必要は無く、時間をかけずに素早く決済できます。買い物にかける時間を短縮してストレスも軽減できます。

メリット2. 財布を持ち歩く必要が無い

財布を持ち歩くことによる置き忘れや、ひったくりなどのリスクは少なからず存在します。スマホレジを利用することで財布を持ち歩く必要がないため安心でしょう。

メリット3. カードを提示しなくてもポイントが付与される

セルフレジでは専用アプリに紐づけた決済方法に応じてポイントが付与されます。カードをケースや財布から探して提示しなくてもポイントが貯まるので、その点も消費者にとってのメリットです。

メリット4. スタッフとのやり取りが無いため感染症拡大防止に

現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で人との接触を極力避けている方が多いかと思います。スマホレジを導入した店舗では、スタッフとのやり取り無く決済が完了するため、感染症拡大防止にもなります。また、現金に触れることもないので安心でしょう。

店舗側にとってのスマホレジのメリット

メリット1. 省人化による人件費削減

スマホレジを導入することで、レジ対応スタッフを低減し省人化が実現します。これにより、人材不足状況下においても少ないスタッフ数で十分な生産性を確保でき、なおかつ人件費を削減できます。

メリット2. サポート業務への付加価値転換

レジ対応の必要性が少なくなることで、店舗スタッフは消費者のサポート業務へと付加価値を転換できます。それにより消費者の利便性や満足度をさらに高めて、満足度を向上することが可能になります。

スマホレジのデメリット

それでは、スマホレジを導入した場合のデメリットについて、消費者と店舗側の視点から解説します。

消費者にとってのスマホレジのデメリット

デメリット1. 使える店舗が少ない

現状として、スマホレジが使える店舗は限られています。そのため、スマートフォンだけ持ち歩いてさまざまな店舗で自動決済することができません。今後、スマホレジは順次拡大していく見通しですが、まだまだ普及段階です。

デメリット2. 購入できない商品がある

スマホレジでは購入できない商品もあります。例えば、お酒やたばこなど年齢確認が必要な商品。切手などの公共商品。店頭で発券されるチケットなどです。アプリ内で本人確認を行う技術が整えば、お酒やたばこに関しては今後対応する可能性があります。

デメリット3. キャンペーン非対応の場合がある

スマホレジ専用アプリに紐づけたキャッシュレス決済に応じてポイントは自動的に加算されます。また、政府が実施しているポイント還元キャンペーンについても対応しています。しかし、店舗側が独自に行っているポイントアップキャンペーンなどについては非対応の場合が多いでしょう。

店舗側にとってのスマホレジのデメリット

デメリット1. 導入に一定の費用がかかる

スマホレジを導入する際は、当然ながら費用がかかります。スマホレジを使用できるようにするためのアプリ開発や、店頭での端末導入など実施すべき項目は多いでしょう。ただし、運用が安定すれば高い業務効率効果が得られることは確かです。

デメリット2. 万引きなどの悪化

店舗側として万引きは決して許せない行為であり、かつ事業に大きなダメージを与えます。スマホレジを導入し、レジを介さずに退店できる状態を整えることは利便性を向上できる反面、万引き常習犯の心理的負担を軽減することにもなり、状況を悪化させる可能性が少なからずあります。そのためには万引き検知システムを搭載したり、顔認証による自動決済を導入するなどの選択肢もあります。

スマホレジを検討してみましょう!

スマホレジを導入することのデメリットは確かにありますが、いずれも解決できない課題ではありません。明らかに将来はこのような方向性であることは明白です。また、近年ではテクノロジーの発展により導入障壁は低くなっています。このため、スマホレジを導入することでのメリットに着目することが重要です。また、スマホレジを導入するためのソリューションを提供するテクノロジー企業の動きも活発になっています。今やAIやIoTを利用するのは当たり前、デジタル技術と親和性の高いスマホレジの導入は今後急速に拡大していくでしょう。皆さんもこの機会に、スマホレジの導入をぜひご検討ください。

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