サプライチェーンとは?バリューチェーンとの違いも解説

 2020.09.27  デジタルトランスフォーメーションチャンネル編集部

世の中に流通している製品の多くはいわゆる「メーカー」と呼ばれる製造企業によって作られています。ただし、原材料の仕入れから加工、部品の製造、組み立て、そのすべてをメーカーが行っているわけではありません。大手メーカーの製品ですとティア1、ティア2、ティア3といった具合に3~5層ほどの下請け構造が取られています。これを俗に「サプライチェーン(Supply Chain)」と呼びます。

本記事では、サプライチェーンについて解説します。また、バリューチェーンとの違いも解説します。

supply-chain

サプライチェーン(Supply Chain)とは?

サプライチェーンとは「サプライ(Supply)」と「チェーン(Chain)を組み合わせた造語で、製造業ではよく耳にする言葉です。そして、サプライとは「供給」を意味します。供給は必要性に応じて誰かに何かを与えるという意味です。

製造業では連続した市場への製品の提供によってビジネスが成り立っています。そして、製品を提供するために供給を受ける必要があるのです。一般的な製造業の場合、まず原材料を製造・加工する企業が部品を製造する企業へ加工品を供給し、今度は部品を製造する企業がその部品をメーカーもしくは2次・3次受けに供給します。メーカーによって完成品となった製品は今度出荷部門へ供給され、配送部門、小売店、そして消費者のもとへと供給されます。

このように、製造業とは「供給の連続」によってビジネスが成り立ち、最終的に消費者が製品を手にします。これら供給のプロセスが鎖(チェーン)のように繋がっていることから、その姿を表してサプライチェーンと呼びます。

サプライチェーン全体像の例

  • 2次原材料業者が1次原材料業者に原材料を供給する
  • 2次原材料業者が加工業者に原材料を供給する
  • 加工業者が製造業者に部品を供給する
  • 製造業者が卸売業者に製品を供給する
  • 卸売業者が小売業者に製品を供給する
  • 小売業者が消費者に製品を供給する
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サプライチェーンマネジメントの重要性

製造業においてサプライチェーンという言葉をよく耳にする理由は、「サプライチェーンマネジメント」の重要性にあります。

製造業では「この製品をこれくらい市場に投入したいから、その数量を生産するためにはこれくらいの部品数がいつまでに必要だ」といった生産計画をもとに、サプライヤーに発注をかけます。サプライヤーはその発注を受けて原材料等を下請けへ発注し、部品製造に取り掛かります。そうして多くの部品がメーカーに集められ、製品が作られてから配送部門の手に渡り、販売計画に応じて卸売業者へ配送します。その後、店頭に並んで最終的に消費者が手にします。

この大きな流れが滞ると、当然のことならが十分な数量を市場へ投入することができず、経営戦略の遂行と売上目標の達成ができません。また、市場予測を見誤り過剰に製品を製造してしまうと在庫が膨らみ経営を圧迫します。つまり、会社が予定していた利益が出せないということになります。

こうした問題を回避するためにサプライチェーンマネジメントでは、製品の流れをサプライチェーン全体として管理し、最適化を図ることで各業者と消費者が適切なタイミングで原材料や部品・製品の供給を受け、滞りなく消費者の手元に届けられるようにしなければなりません。

サプライチェーンマネジメントは1982年、米国のバージニア州マクリーンに本社を構えるコンサルティング会社、ブース・アレン・ハミルトンのK.R.オリバーとM.D.ウェバーが最初に用いたと言われています。

その後、多くのサプライチェーン管理のためのソフトウェアが普及するようになりました。最近では、インターネットやモバイルテクノロジーの発展により消費者ニーズは多様化しつつあり、企業は今までのように少品種大量生産から多品種少量生産に対応する必要性が出てきています。そのため現代においては、消費者ごとのニーズを捉えた「マスカスタマイゼーション」が強く求められるようになったことで、製品の供給をよりスムーズに行うためにサプライチェーンマネジメントが益々重要視されてきています。

バリュチェーンとの違い

サプライチェーンと並び頻繁に耳にする言葉が「バリューチェーン(Value Chain)」です。これは「価値の連鎖」と言って、原材料の加工から部品の製造、部品の仕入れから製品の製造、製品の配送から店舗での販売といった全体のプロセス通じて、それぞれが生み出す「価値」に着目したのがバリューチェーンです。

サプライチェーン全体を通じで「どのプロセスにおいて付加価値が生まれているか?どのプロセスに問題が生じているか?」を把握することにより、製品そのものやメーカーが提供するサポートなどの品質を向上し、消費者にとってより良い製品を目指すのが目的です。

例えば、ネットプロテクションズは通信販売やオンラインンショッピング等で製品を購入する際の「後払い決済サービス」を提供しています。同社では「最も汎用性が高く最もサービス品質の高い決済サービスを提供」というコンセプトのもと、バリューチェーン分析を行い次の7つの項目によってそれを強化しています。

  • 与信審査
  • 支払い請求・回収
  • コンタクトセンター運営
  • セールス&マーケティング
  • システム構築・開発・保守
  • 全般管理
  • 人的資源管理

バリューチェーン分析を行うことでいわゆる自社の「強み」と「弱み」を把握できます。これを視野に入れたサプライチェーンの最適化により、他社との差別化を図ってより高い利益が得られる企業へと変化することが可能です。

ちなみにバリューチェーン分析ではサプライチェーンにおいて、原材料を製品にして顧客へ届けるまでの主活動とそれをサポートするための支援活動で分けられています。主活動とは購買・物流、製造、出荷・物流、販売・マーケティング、サービスであり、支援活動は調達、技術開発、人事管理、インフラ管理で成り立っています。

サプライチェーンとバリューチェーンを考える

サプライチェーンやバリューチェーンは製造業だけの考え方ではありません。ネットプロテクションズのように無形商材を扱っている企業、小売業、サービス業などすべての産業においてサプライチェーンは必ず存在し、バリューチェーンの考え方も当てはまります。本記事を読まれているビジネスパーソンは自社産業におけるサプライチェーンとバリューチェーンとは何だろうとぜひ考えてみてください。

サプライチェーンやバリューチェーンを把握することは、それぞれを最適化させることを可能とし、より多くの利益と顧客満足度を生み出すのに欠かせない要素と言えるのです。

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