小売業の種類と店舗形態について

 2020.02.19  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

日本の小売業界は1962年に発足されたペガサスクラブ(読売新聞記者及び経営コンサルタントの渥美俊一氏が設立した教育機関)からチェーンストア理論の有効性が全土に広がり、大きく発展していきます。ダイエー、イトーヨーカ堂、ジャスコ(現イオン)、ヨークベニマル、イズミヤなど時代を代表した小売企業がこれに参加し、日本におけるチェーンストア理論の発展に努めました。1969年には会員企業が1,000社を突破し、渥美俊一氏は各企業の経営者を率いて毎年米国視察を行うなどして、米国のチェーンストア経営システムをにほんの取り入れた先駆者として知られています。

そして現在では、小売業には実に多様な店舗形態が存在し、本記事で紹介するのは「GMS、SM、CVS、HC、SCとはそれぞれ何を意味するのか?」です。それぞれの概要と特徴についてご紹介させていただきます。

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総合スーパーマーケット(General Merchandise Store:GSM)

GMSとは、数階建ての建物において、各フロアで衣食住に欠かせない日常品目をすべて揃えている大型の総合スーパーマーケットを指します。通常のスーパーマーケットでは衣食住のうち食・住に関連する商品を扱っていますが、GMSではそれにプラスして衣に関連する商品も取り揃えています。本部での大量仕入れを行い仕入れ価格の低減によって格安価格で商品を販売していることが多く、店舗売り場のレイアウトはマネージャーに一任されているケースもあります。

都内近郊で代表的なGMSとはイオンやイトーヨーカ堂が挙げられます。外資系ではコストコなどが人気を集めており、都心にも設置されている伊勢丹や高島屋などのいわゆるデパートもGMSに該当する小売業です。このGMSの特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 売上高に占める食品量の割合が高い
  • テレビSMや雑誌広告などメディア露出が多い
  • 消費者を限定せずに、効率的に大量販売を行っている

⇒マス・マーチャンダイジング

  • プライベートブランドや自社企画商品の拡大・強化を図っている

⇒イオンのトップバリュー、イトーヨーカ堂のセブンプレミアムなど

  • 消費者視点を追求したビジネス展開を行っている

⇒オムニチャネル戦略への注力

日本と海外におけるGMSの違いは、食品量の取り扱い数にあります。米GMSでは食品量の取り扱いが少ない、日本におけるショッピングセンターのような位置づけにあります。米国ではウォルマートなど大型スーパーマーケットが市場消費の多くを占めていることから、同じ土俵では勝ち目がないとして衣・住に集中した経営戦略を取っていると考えられています。

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大型スーパーマーケット(Super Market:SM)

主に精肉食品、青果食品、鮮魚食品を中心としてさまざまな商品を取り扱っている店舗をSMと理解している方が多いでしょう。実は、SMには定義があります。それが「売り場面積が250平方メートル以上あること」「セルフサービス方式を採用していること」「衣食住商品のいずれが70%の取り扱いがあること」です。

セルフサービス方式というのは、お客様の目に見える形で各商品の価格が表示されており、かごやカートによってお客様自身が商品を自由に選び取り、レジにてそれらの商品をすべて一括で支払えるタイプの小売店舗を指します。ちなみに、売り場面積の50%以上がこの方法を採用している場合に限り、セルフサービス方式となります。

特徴は、以下のようになります。

  • 高頻度(仕入れ)、高回転の食糧費や日用品を多くそろえている
  • 本社直営の店舗でチェーン展開し、一括仕入れによる低コストを行っている

⇒そのため大型店舗ほど商品価格が安い傾向に

  • チラシ広告を中心にキャンペーンを実施している

⇒周辺地域との密着度が高い

生鮮食品が中心になるため、他の小売業態とはまた違った購買管理・在庫管理などが必要になるのもSMの特徴です。

コンビニエンスストア(Convenience Store:CVS)

セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップなど説明不要というほど日本全国津々浦々まで展開している小売業です。ただし、CVSにも明確な定義があります。それは「飲食料品を取り扱っている」「売り場面積が30~250平方メートル未満」「1日14時間以上営業」の3つです。これらに該当して初めてCVSと言えます。それ以外の特徴は、以下のようになります。

  • 9割以上がフランチャイズ契約によって運営されている
  • 単品管理によって品揃えを豊富にしている

フランチャイズ契約とは、店舗経営の資本と経営事業を分担するチェーンストア方式であり、本部企業や標準化された経営ノウハウやマニュアルを提供する代わりに、フランチャイズ契約をしたオーナーからロイヤリティを受け取ります。事業展開が非常にスピーディで、加盟店側にとってはブランドバリューを利用できることで双方にメリットがあります。

単品管理とは可能な限り最小単位のSKU(在庫管理の最小識別谷単位)で商品を仕入れる方法です。CVSでは日常生活に必要不可欠な商品を広く浅く取りそろえることで、お客様の利便性を追求しているという特徴もあります。

ホームセンター(Home Center:HC)

HCは別名「住関連スーパー」と呼ばれ、商品割合に占める住が70%以上であり、かつ売り場面積が250平方メートル以上であるのが条件です。主に日曜大工用品を中心として園芸品、レジャー用品、日用品やカー用品まで揃えています。基本的にはワンフロア店舗であり、GMSを含む複合型のHCも存在します(ジョイフル本田)など。

HC市場では外資系となるIKEAや無印、ニトリが代表的と言えるでしょう。特徴としては以下のようなものが挙げられます。

  • 市街地店舗と郊外店舗が存在いている

⇒市街地でも大型店舗が見られるようになった

  • 回転率の低い商品が多いが高粗利率である
  • プロ向け商品にも対応している

⇒プロ向けHCも広く発展している

HCはDIY(Do it Yourself:自分で作る)ブームを起点にして人気を博した傾向が強く、現在でも海外トレンドを取り入れながら発展しています。

ショッピングセンター(Shopping Center:SC)

開発業者が計画的に開発した商業施設のことをSCと呼びます。明確な定義はありませんが、大型小売店と複数の専門店によって構成されているのが一般的です。日本で最も大きなSC事業者は三井不動産であり、全国にららぽーとや三井アウトレットパークなど大型SCを展開しています。それ以外の特徴は以下のようになります。

  • GMSを中心として複数の専門店によって構成されている
  • GMSとアミューズメント施設を併設しているところもある

さらに、SCはその運営形態によって以下のような分類が存在します。

NSC(Neighborhood Shopping Center )

⇒SMやHCのような商材を扱った小規模なSC

CSC(Community Shopping Center)

⇒GMSを各として専門店を30店ほど構える中規模SC

RSC(Regional Shopping Center)

⇒総店舗面積が15,000平方メートル以上のSC、GMSと百貨店という2つの核がある

SRSC(Super Regional Shopping Center)

⇒総店舗面積30,000平方メートルを超える大型SC、GMSと百貨店、映画館なども併設されている

ららぽーと、イオンモール、アウトレットなど専門店と映画館、アミューズメント施設とGMSを融合した複合商業施設が主に該当します。

いかがでしょうか?この機会に、小売業界に対する理解をさらに深めていきましょう。

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