外観検査はAIの時代!人工知能は何ができるのかを解説

 2019.12.26  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

外観検査は幅広い製造現場で必要な工程です。製品の形状や仕上がりなどをチェックし、傷、凹凸や仕様などを確認して品質を維持します。ただし、人の目視による検査ではチェックのばらつきやミスが起こるものです。Microsoft AzureのAIサービスを外観検査に活用することで、効率的かつ正確な検査を実現できます。

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目視検査が抱える課題

製造業・農業・医療など、さまざまな現場で人による目視作業が行われています。目視検査は製品の品質をチェックしたり、安全性を確保したりするための重要なプロセスです。

しかし、人の目視による検査作業には課題もあります。まず、作業者の経験や能力によって、検査作業のクオリティにばらつきが出てしまうという課題です。検査を的確に行うには、合否基準を明確に定め、実際に検査をする担当者がその基準を守ることが大切です。

しかし、基準が明確に定義できず、合否の判断が難しい製品も数多くあります。その場合、何が「適格」または「不適格」なのかを適切に判断できるようになるには相当の経験が必要です。しかしそれでもなお個人によって検査結果に差が出てしまう可能性は避けられません。

また、検査環境や作業者の体調によっても結果が変わる可能性があります。例えば、パッケージの汚れや変色、傷などをチェックする検査の場合、照明の明るさや色といった要因で見え方が変化し、同じように検査できないリスクが考えられるでしょう。

作業者の疲れや体調なども影響します。1日に何百・何千個、あるいはそれ以上の膨大な数の製品を検品する現場では、抜けや漏れが生じやすかったり、検査のスピードが落ちてしまったりといった事態も十分にありえます。

現在は、大量生産が当たり前となっており、多くの製造現場では膨大な数の製品や部品を検査する必要があります。そのため、判断基準書や限度見本を使用するなどして、人の感性にたよらず、均一な検査をスピーディに実施することが求められているのです。しかしそれらを全て人の手によって正確に細かく検査するには、コストも労力もかかってしまいます。十分な人材を確保する余裕があるとしても、ヒューマンエラーや個人による検査のばらつきを完全に防ぐのは困難です。

外観検査の目的と種類

外観検査にはいくつかの種類があり、それらに応じて目的や検査項目が異なります。主な種類は、仕様や構造といった全体に関するもの、パッケージなど表面に関するもの、完成度や仕上がりに関するものの3つです。

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仕様・形状・構造の検査

製品の仕様は、製品規格や仕様書などで規定されており、それと比べて異なる点はないかチェックを行う必要があります。チェックするべき項目として、形状・構造・寸法といった形に関するもののほか、色やデザイン、印刷なども挙げられます。

これらを外観からチェックして問題がないかを確かめるのが検査の目的です。検査は、チェックすべき製品や部品の特徴に応じて、いくつかのポイントに注意しながら行っていきます。例えば、形状が仕様書と異なっていないか、欠損している箇所はないかといった点は重要です。

いくつかの部品を組み立てて作るような工業製品であれば、部品の組み合わせに問題がないか、ネジ位置がずれていないかといった点にも注目します。指定の寸法の誤差範囲よりも小さすぎないか、あるいは大きすぎないかも対象です。

また、表面のチェックでは、塗装色が異なっていないか、色ムラや変色がないか、さらに艶に至るまで確かめます。印字や印刷が誤っていないか、打痕にも不備がないかといった細かいポイントもチェック項目です。

表面形状の検査

製品・部品の表面をチェックし、外観が仕様と異なっていないか、傷などの異常はないか、あるいは触感なども確かめます。チェックする主な項目は、傷や付着物の有無、表面の擦れ、部品の接続・結合部分のクオリティ、触り心地などです。検査では、表面に発生しがちなトラブルを意識しながらチェックを行います。

例えば、表面の状態については、凹凸にばらつきが出ていないか、樹脂成形においてシワや凹みなどがないかが注意点です。擦れによる傷やひっかき傷、破れなどがないか、塵や汚れ、変色といった明らかなトラブルもチェックします。表面は、さまざまな原因で汚れてしまったり、異物が付着してしまったりしやすい箇所です。

生産ラインに詰め込みすぎて製品が擦れてしまうことや、部品の破片がパッケージに付着する事態など、原因は多岐にわたります。トラブルの程度についても、許容範囲とする線引きは簡単ではありません。

仕上がりの検査

製品について、完成物として問題がないかを確かめます。突起や欠けなどをチェックし、成果物に求められるクオリティを満たしており、なおかつ、丁寧に仕上げられているかが主な指標です。この外観検査によって、不良品の流出を防ぎます。これは製品の品質を担保するという役割もある、大切なプロセスです。

検査では、加工や成形といった作業が行われた製品・部品に対して、そのクオリティに注意します。例えば、加工の際に使用された治具の跡が残ったままになっていないか、成形によるバリがないかといった点です。

AIによる外観検査で作業を効率化

外観検査は人の目視によって行う場合、手間がかかるうえ体調や能力によって検査結果にばらつきが生じる可能性がある作業です。そのような問題に対してAI(人工知能)を活用すれば、検査を自動化し、大幅に効率化・高精度化できる可能性があります。

しかし、AIを導入するにはITに関する専門知識がなかったり、対応可能な人材が確保できなかったりという理由でハードルが高いと感じる企業もあるでしょう。そこで「Microsoft Azure」で提供されるAIを用いたサービスを導入すれば、そのような課題も解決され、なおかつ低コストにて画像判定を行うことができます。

AIを活用した画像判定

AIを活用した画像判定機能は手軽に作成できます。基本的なステップは、画像データの用意と、クラウドへのアップロード、そして作業用PCへの保存、というシンプルなものです。まず、判定したい対象物の画像データを用意し、Azureのクラウドサービスにアップロードします。ここでは、良品や不良品など、判定すべき画像データをできるだけ多数用意してください。するとAIが自動で学習し、オリジナルの「画像判定AIモデル」が完成します。

後は、そのAIモデルを作業用PCに保存して実行をするだけで、検査の自動化が実現します。判定結果の蓄積や整理もクラウドで実行できるため、自社にてコストや労力を費やして新たにシステムを構築する必要はありません。


生産性の向上と品質の維持を実現

このようなAIによる画像判定を活用することで、さまざまなメリットが生じます。まず、作業の効率化です。従来の人が行っていた目視検査は、人が物理的に認識できるスピードでなければ作業が実施できませんでした。しかし、機械が実施する場合は瞬時に判定可能なため、スピードの向上が見込めます。

また、検査に費やしていた人件費や時間・労力もカットでき効率も上がるため、生産性も向上します。さらに、品質の維持にもつながります。体調や環境によって能率にばらつきがある目視と違い、AIは判定の基準が一貫しており、検査漏れが起こりません。過去の判定データから自動で学習するため、より高い精度で製品の品質を保つことができるのです。

まとめ

外観検査は不良品が流出するのを防ぐための重要な工程です。しかし、人が検査を行うとヒューマンエラーや個人によるばらつきが避けられません。AIによる判定技術であれば、低コストかつ高精度な判定が実現できます。さらに詳しく知りたい場合は、事例のチェックやセミナーなどでの情報収集が効果的です。

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