製造業のコスト削減におすすめの4つの方法とは!?

 2021.04.23  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

製造業において、なんらかのコスト削減に取り組んでいる社内担当者は多いでしょう。しかし、優先度を考慮した計画的なコスト削減の取り組みに関しては、手つかずの状態であることが多いかもしれません。そこで本記事では、製造業のコスト削減の重要性や、優先度を踏まえたおすすめのコスト削減アイデアについてご紹介します。

製造業のコスト削減におすすめの4つの方法とは

製造業のコスト削減の重要性

景気の低迷が長引いていることから、多くの日本企業は、コスト削減に取り組んできました。けれども、製造業に関しては、コスト削減がうまく進んでいない状況にあります。
設備に対するROA(総資産利益率)に注目すると、日本の製造業はアメリカやドイツなどのヨーロッパ先進国に比べると非常に低い水準です。ROAとは総資産に対して純利益がどれだけ得られたかをみる指標のこと。ROAの低さは、製造を行っている工場の設備が、かけた費用に対して十分に稼働できていないことを意味します。
日本の製造業においてROAが低い要因の1つには、「コスト削減」という目標を意識するあまり、設備投資自体に消極的になっていることがあります。最新の設備への切り替えは、長期的に見ればコストを削減し生産性を高めるものです。コスト削減とは短期的な出費を減らすことだけではありません。必要な投資を行うことで費用対効果を高くするといった長期的なビジョンに基づいた施策こそが必要といえます。
もう1つの要因が、「このコストから削減すべき」という優先度について、社内でコンセンサスがとれていないことです。結果として減らすべきコストが減らせておらず、収益性を改善できない状況に陥っています。
企業にとってコストは不可欠なものですが、減らすことは可能です。削減したコストはそのまま「純利益」の増加につながり、企業の収益性は改善されるでしょう。企業にとってコスト削減は、今後の成長のために無視できない重要な課題なのです。

コスト削減が見込める項目

コストには多くの種類があります。そのなかで削減しやすいものと削減しにくいものに分類してみましょう。

削減が見込めるコスト

コスト削減が見込めるものは、差し当たり以下の4つです。削減しやすいので、取り組むべき優先度は高くなります。
1つ目が光熱費です。なかでも電気代は大幅な削減が可能なので、最初に着手したい項目といえます。
2つ目が通信費です。おもに企業が契約しているインターネット回線、携帯電話・スマートフォンの費用をさします。
3つ目が交通費です。社員の通勤費用、取引先などへの移動にかかる費用、社用車・営業車のガソリン代、タクシー費用などが当てはまります。
4つ目が消耗品費です。金額が低く短期間で使いきるものにかける費用のことで、ボールペンやコピー用紙、消しゴム、洗剤などの購入費が当てはまります。社員一人ひとりの意識を高めることで削減しやすい項目です。

削減が見込めないコスト

削減しやすいコストがある一方、以下の5つのように、自社都合だけでは削減が見込めないコストもあります。コスト削減の優先順位は必然的に低くなるでしょう。
1つ目が仕入原価です。製造業にとって材料にかける金額は、費用のなかで大きな割合を占めます。しかし仕入原価は、取引先との交渉によって決定されるもの。仕入原価ダウンは、自社にとってはコスト削減ですが、取引先には利益低下となります。自社都合だけでは減らせません。
2つ目が人件費です。人件費削減のために賃金カットや解雇(いわゆるリストラ)をすれば、短期的にはコストダウンが実現するでしょう。しかし、会社の人的資源が放出され、社員のモチベーションは低下してしまいます。長期的に見るとマイナス効果が大きくなる可能性はいなめません。
3つ目が賃料です。事務所や営業所などの賃料は、所有者との関係を考慮すると、自社都合だけで下げることは難しいでしょう。
4つ目が研究開発費です。研究開発費は自社の今後の成長を左右します。今後よりよい製品やサービスを開発するための費用なので、ここを減らすと、長期的には生産性の低下や業績悪化を招くおそれがあります。
5つ目が税金です。節税の努力は重要ですが、納税は企業としての義務なので、削減が難しいでしょう。

製造業のコスト削減の方法

前述した削減しやすいコストについて、具体的な削減方法を説明します。なかには「コスト削減のための投資」が必要なものもありますが、長期的な視点に立って判断することが求められます。

水道光熱費の削減方法

水道光熱費の中でも、とりわけ電気代の3割ほどを占めるとされる照明の削減には、蛍光灯からLED への変更が有効です。LED購入費用を考慮しても長期的にはコストダウンが見込めます。また工場の工作機械・ポンプ・プレス機・ファン(空調システム)などの生産設備をインバータ化することで、電力の大幅な削減が期待できます。インバータ化とは簡単にいうと、モーターやポンプの出力をコントロールして必要最低限に抑えることです。さらに、機種の古いエアコンを省エネ効率の高い最新機種に変えることでも電気代の削減につながります。
水道代の削減については、井戸を掘って地下水を利用する、自家水道システムを導入するといった方法があります。

通信費の削減方法

インターネットや携帯電話・スマホの契約プランを見直してみましょう。ムダのない料金プランに変更するほか、事業所ごとに異なる携帯会社を一本化することで、コスト削減が狙えます。格安SIM(MVNO)に変更することも選択肢の1つです。ただ、通信費は重要コストでもあるので、無理に減らすのではなく、運用状況に照らし合わせた判断が必要です。

交通費の削減方法

社用車・営業車は便利ですが、ガソリン代や維持費、保険代がかかってしまいます。使用頻度が低ければ、カーシェアリングサービスに切り替えてみてはいかがでしょうか。またWeb会議システムを導入すれば、会議のためにわざわざ出張する必要がなくなり、交通費のコストダウンにつながります。

消耗品費の削減方法

ITツールの導入で業務を効率化したり、情報やノウハウを共有化したりすることで、コピー紙やファイルなどの消耗品を減らせます。印刷機(複合機)をレンタルしているなら、ペーパーレス化で印刷自体の量が減るので、印刷機の契約内容を見直せるでしょう。このほか印刷物を収納するスペースをカットして、別の用途への有効利用も可能です。

まとめ

コストにはさまざまな種類があります。コスト削減の手始めとしては、自社のコスト構造をよく理解して、削減できるコストとできないコストを見極めることです。自社の成長に必要なコストは残し、ムダとなっているコストを削減していけば、収益性は改善していくでしょう。


RELATED POST関連記事


RECENT POST「製造業」の最新記事


製造業のコスト削減におすすめの4つの方法とは!?