フリーアドレスとは?メリットと管理のポイント

 2021.04.23  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

新型コロナウイルスの流行を大きな契機として、多くの企業がオフィスのあり方を見直しています。フリーアドレスを導入することで、限られた社内スペースの有効活用が可能です。しかし、経営者としては導入の検討にはメリット・デメリットを踏まえたいものです。本記事では、フリーアドレスの概要や、管理のポイントについて詳しく解説します。

フリーアドレスとは?メリットと管理のポイント

フリーアドレスとは

フリーアドレスとは、社員が自席を持たず、自由に働く席を選択できるオフィスのスタイルを指します。個人専用の机を設けるのではなく、大きいフロアに長机や椅子が設置されているレイアウトが代表的な例です。

ソファーや飲食ができるスペースが設置されているケースもあり、まるでカフェやコワーキングスペースで仕事をしているかのような雰囲気で業務に取り組めます。

フリーアドレス制は、主に無線LANに接続されたノートPCやタブレットが活用されている職場で運用されています。個人に依存する要素が少ない業務が多い職場ともいえるでしょう。
フリーアドレスが浸透してきている要因は、従来のように決められた業務をこなす「デスクワーク」ではなく、新しいアイデアを生み出す「ナレッジワーク」という概念が浸透してきたことも影響しています。従業員がナレッジワークを行いやすい環境づくりの一環がフリーアドレス制なのです。

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フリーアドレス導入のメリット

フリーアドレスには様々なメリットがあります。ここでは代表的なものを紹介するとともに、その内容を解説します。

組織の壁を超えたコラボレーションを促進


フリーアドレス導入の1つ目のメリットとして、「組織の壁を超えたコラボレーションが促進される点」が挙げられます。

フリーアドレス制では、これまでのように「営業課」のデスク、「マーケティング部」のデスク、といった区別が取り払われ、全社員が同じデスクを使用します。
これにより、これまで関わりが薄かった部署の人とも関わることになるでしょう。別部署との接触機会が大幅に増え、コミュニケーション量が増加します。

例えば営業職の人がマーケティング職の人と関わることで、マーケティングの考えを考慮した営業が可能となったり、逆に営業の考えを考慮したマーケティングが可能になったりします。顧客満足度が上がるとともに、売上アップや効率化にも効果があるでしょう。

このように部門や立場などを超えたコラボレーションが生まれることで、自然と会話が発生し、新たなアイディアが生まれやすくなるのです。

スペースのパフォーマンスが高まる

フリーアドレス導入の2つ目のメリットとして、「スペースのパフォーマンスが高まる点」が挙げられます。

制度が導入される前は、それぞれが自分専用のデスクを与えられていることが当たり前でした。自分好みの配置にできるといったメリットがありますが、他方で、あまりデスクにいない社員の場合、不稼働スペースができるという問題もあります。

フリーアドレス制が導入されれば自在にスペースを活用できます。特に昨今の新型コロナウイルス感染症の影響で、リモートワークが増えている企業ならば、大幅なコスト削減も可能です。

共用の作業スペースで業務が可能となるため、無駄に広いオフィスが不要になったり、スペース費用に対するリターンが大きくなったりします。
もちろん、狭いスペースで稼働できれば、家賃そのものも安くなるため、直接的な経費削減にもなるでしょう。

組織編成に対して柔軟な対応が可能

フリーアドレス導入の3つ目のメリットとして、「組織編成に対して柔軟な対応が可能な点」が挙げられます。

従来の制度では部門ごとに座席が決められているケースが多かったため、転勤や異動などがあった際は社内での引っ越しに時間や人件費がかかっていました。数年に1回くらいであれば大きな負担になりませんが、異動や転勤は毎年のように行われるため、積み重なると大きな負担になります。

フリーアドレス制を導入することにより、部門再編などにおける手間を最小限にすることが可能です。席移動などの物理的な移動を伴うことなく、論理的な枠組みでの再編ができます。

これにより柔軟な組織編成が可能となり、ジョブローテーションといった意味でもメリットがあるといえるでしょう。

その他、自分専用の座席がなくなることで、デスクが整理された状態が続いたり、資料のファイリングが適切に行われたりと、副次元的なメリットもあります。

フリーアドレス導入時のポイントや注意点

メリットがあればデメリットもあります。利点や注意点、導入時のポイントを十分に認識した上で検討することが重要です。

事前導入可否の調査

注意すべきポイントの1つ目として、「事前導入可否の調査」が挙げられます。これはフリーアドレス導入に際し非常に重要なポイントであるため必ず行いましょう。

事前導入可否とは、一言でいえば現状の把握です。現状を把握すると、企業が実現したい目的にフリーアドレスが適しているのか否かを判断でき、その後の運用ルール構築にも役立ちます。

具体的にフリーアドレスを導入できるかどうかの判断材料として、在席率の調査が挙げられます。仮に在席率が低い場合は、フリーアドレスの実施効果が高いと判断できますが、逆に高い場合はフリーアドレスを行うとかえって問題が起きる可能性があります。

なお職種によって固定席が向いている職種があることも留意しましょう。例えば経理や総務、人事など、個人情報を多く扱うような職種の場合は、情報漏洩の可能性もあるため注意が必要です。その他、大量の資料を活用するような仕事も避けたほうが無難でしょう。

フリーアドレスのルール整備

注意すべきポイントの2つ目として、「フリーアドレスのルール整備」が挙げられます。

ルールを明確化しなければ業務スペースが無法地帯化する可能性があり、途中で運用が頓挫してしまうこともあります。自席と違い不特定多数が使用しているからこそ、一定のルールを定めて全員が遵守する強い動機づけが必要なのです。

また、ルールは作っただけでは意味がなく、社内に浸透させてこそ意味を成します。全社員が共通のルールを持ち、目的意識を持って取り組むことで、当初の目的であるコラボレーションが達成されるのです。

具体的には、利用時間や荷物の置き場所、飲食の可否といった個人のルールや、「部下がどこにいるかわからない」、「部署内のコミュニケーションが難しい」といった業務上の問題を解決するための部署別範囲指定(部署によって利用する範囲を固定する)といった部署ごとのルールなどです。

これら以外にも、それぞれの会社で必要なルールを定め、全員で守っていけるように啓蒙する必要があります。

レイアウト設計

注意すべきポイントの3つ目として、「レイアウト設計」が挙げられます。

レイアウト設計も、導入の際にポイントとなるため十分な検討が必要です。例えば集中ブースやミーティングルーム、作業台、コーナー作りなどを組み合わせることで、あらゆる需要を考慮した設計が可能となります。

また、目的に配慮した設計も重要です。コミュニケーションの活性化を目的とするなら、どこに人が集まるのか、どんな交流ポイントを作るかなどを分析し、半自動的に活性化するような配置にしましょう。ウォーターサーバーやコーヒーマシンなどを設置する方法も有効です。

なお、フリーアドレスに向いている職種と向いていない職種でも導入しやすいレイアウトは異なるため注意が必要です。営業職など、モバイルワークが可能な職種ではフリーアドレスが有効と言えます。反対に先に述べたような経理職や人事職は難しいでしょう。その場合は集中ブースに仕切りを作るなどがおすすめです。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、オフィスに対する考え方の変容が起きています。そこで注目されているのがフリーアドレスです。組織のコラボレーションやスペースの有効活用など、メリットが多い制度ですが、会社によっては導入に向いていない場合もあります。自社にフリーアドレス制があっているか、しっかりと検討しましょう。

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