BIM/CIMとは?言葉の意味やメリットについて解説

 2021.10.28  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

「BIM/CIM」とは主に建設業において注目されている概念です。両者は似ていますが、それぞれ明確な違いがあるため正確な理解が求められます。

そこで、本記事では「BIM/CIM」のそれぞれの意味やメリットについて詳しく解説します。

BIM/CIMとは?言葉の意味やメリットについて解説

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BIMとは

BIMとは「Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)」の略であり、コンピューター上で作成する3Dデジタルモデルにより、建設過程における設計から施行、維持管理までを可能にするツールのことを指します。

BIMが扱うデータベースに含まれる内容は、各種コストや仕上げ、管理情報などの属性データが中心です。

BIMを導入するための専用3次元CADを使用して3Dモデルを作成し、全建設過程のデータを蓄積・活用することで、建設シーンにおける業務効率化に貢献します。

ここでいう3Dモデルは、従来までの3Dモデルとは明確に区別されます。これまでは意匠上のモデルに関する3Dが主流でしたが、BIMでは先に上げたコストや仕上げのほか、構造の設計や設備設計に関する情報も一元化して取り入れられるのです。

実際に工事に着手する前に、仕様やコストの管理が行えたり、各種シミュレーションで検証したりできるため、生産性の高い建築が行えると注目されています。

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CIMとは

CIMとは「Construction Information Modeling(コンストラクション インフォメーション モデリング)」の略であり、国土交通省が2012年に提言した、建設業務における効率化を目的とした施策のことです。

建築分野で利用が広がりつつあるBIMを倣うような形でスタートしました。3Dモデルで情報共有がされており、ライフサイクルを通した情報マネジメントや3Dモデリングによる検証などで用いられています。

例えば図面だけで情報を収集しようとすると、必要な情報が得られるだけで全体の建設イメージを得ることは難しいでしょう。CIMを導入することで、視覚的に情報を理解できるため、作業を円滑に進めたり、施行フェーズでのコミュニケーションを快適に行ったりする意味で効果があるといわれています。

このようにCIMを導入することで、各段階における意志決定の高速化やトラブルの未然予防が可能です。建設現場における一連の流れを効率化する概念として注目を集めています。

BIMとCIMの違いとは

BIMとCIMの最大の違いは、「対象とする場」です。

BIMは、主にビルや建築物などの規格がある設計で活用されますが、CIMは橋やダムなどの土木構造物で活用されます。この違いを前提に、両者には関わる人々に関して大きな違いがあります。

BIMは建築物を対象とするため関係者は建築主や設計者などに限られます。これは建設において影響があるステークホルダーが少ないためです。対してCIMは国や自治体、鉄道会社、設計者、より幅の広い施行業者など関係者が多岐に亘ります。ダム建設などは多くの人に影響があるため当然といえるでしょう。

BIM/CIM導入のメリットとは

「BIM/CIM」は主に作業現場で重宝されるツールですが、メリットを十分に理解していなければ生かしきることはできません。実際に導入してみたものの、よりよい活用方法が見出せず、本来の使い方ができていないケースもあります。そこで本項では、BIM/CIM導入のメリットについて事例を挙げつつ解説します。一つひとつ順に見ていきましょう。

設計管理のコスト削減

まず「設計管理に関するコストが削減できること」が挙げられます。BIMは管理する全てのデータが連携されているため、何か間違った点があっても一つ修正するだけで関連するデータを修正できます。

従来までは一つひとつのデータを変更していく作業が求められましたが、BIMの導入により図面やデータを変更していく工数を削減することが可能です。

例えば、設計計画が完了して実際に工事に着手するという場合、いざ始めてみると部品同士の規格に違いがあったという事例はよくある話です。こうしたトラブルを解決するためには、設計計画を見直す必要があり、設計の見直しにより予算や作業工程なども変更される可能性があります。

一つが変われば多くの工程を変える必要がある作業現場では、こうしたトラブルはつきものといえますが、BIMを導入することにより、こうした手間を省くことが可能です。結果として作業コストの削減や納期の短縮などにつながります。

プレゼンテーションに活用できる

作業を実際に行う者だけでなく、依頼主にとってもメリットがあるのがBIMです。依頼主側の代表的なメリットとして「プレゼンテーションで活用できること」が挙げられます。

BIMを導入することにより高度な3Dモデルを作成可能です。3Dモデルとは立体的な図面であるため、平面図よりも具体的で現実的なイメージができます。

従来までは最初に平面図で情報を伝え、その後3Dモデルや模型が制作されるという流れが一般的でした。これでは3Dモデルを用いた具体的なイメージを掴むのに時間がかかり、そこで変更が必要となれば、更なる工数の増加につながっていました。

BIMの導入によりこうした課題が解決できます。早い段階で3Dモデルを導入し、作業者と依頼者の双方でイメージを共有することで、両者の認識のズレなどといったトラブルを回避することが可能です。

さまざまなシミュレーションが可能

BIMの導入により「さまざまなシミュレーションが可能となったこと」も代表的なメリットの一つです。

BIMツールは各種シミュレーションが実行できることで有名です。空調や風、照明など、建物を造る際に必要不可欠な情報を設計の段階で把握できます。事前にこうした設備についてシミュレーションを行うことで、着手後に設計変更を余儀なくされるといったケースを減らせます。

従来の方法では、専門家による分析によって確認していましたが、BIMツールを導入することにより構造解析に明るくない者でも容易に分析することが可能です。結果として専門家に依頼する時間や、依頼コストなどを最小限にできます。

建設作業を行う際に大きな問題となりやすいのは、詳細な設計段階に入ってから変更を強いられることです。こうした問題を事前に回避できるだけでも、BIM導入のメリットは大きいといえるでしょう。

生産性向上が期待できる

建設現場でしばしば問題になる点として「生産性」も挙げられます。職人気質の作業員が多い作業現場では、ITやデジタルデバイスの導入が進まないことも課題です。

こうした生産性に関する課題を解決する方法として、BIMの導入が注目されているのです。先にも述べた通り、BIMは設計から管理まで一貫して管理することが可能です。

従来までの方法では、設計から管理までそれぞれのフェーズで確認をしたり変更をしたりする必要がありました。確認・変更などに応じて管理者と作業員それぞれがチェックする必要があり、全体としての共有がスムーズに実現しにくいことも生産性を低下させる要因となっていました。

設計から管理まで情報を一元化することで、誰でも簡単に情報にアクセスできるようになるため、確認や変更事項の把握に必要な時間や作業工数の削減につながり、業務生産性の向上が期待できます。

まとめ

「BIM/CIM」は主に対象とする現場や、関係者の数、政府の関与などにおいて違いがあります。共通していえることは、コストの削減や生産性の向上、プレゼンテーションのしやすさなどといったメリットがあることです。

今後建設業における効率化やIT化は必須であるため、おさえておくべき概念といえるでしょう。

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