CAEとは?CADとの違いやメリットを含めた基本情報を簡単に解説

 2021.04.23  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

CAEとは、製品の開発をより効率的に進めるための解析ソフトです。時間や費用を抑えながら、様々な条件下での実験をシミュレーションできます。
本記事では、コンピューターを利用して開発シミュレーションができるCAEについて、CADとの違いやメリットも含めて簡単に解説します。

CAEとは?CADとの違いやメリットを含めた基本情報を簡単に解説

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CAEの意味

CAEは”Computer Aided Engineering”を略した言葉です。その名が表すように、CAEはコンピュータを用いた設計技術のひとつで、製品の開発段階にコンピューター上でシミュレーションを行えるツールです。
製造業の開発現場においては、様々な検証が欠かせません。従来は、設計の正確さを検証するためには実際に試作品を組み上げて実験を行わなければいけませんでした。しかし、CAEによってバーチャル上で実験を代替できるようになり、製品開発がますます効率化されています。

CADとの違い

設計段階で利用されるツールとして、CAEと混同しがちなのがCADです。CADは“Computer Aided Design”を略したもので、コンピューター上で設計図面を作成するためのツールです。CADは2D/3Dを問わず図面を描画でき、立体モデルも表現できます。これまで手作業で行っていた作業をCADに置き換えることで、作業が効率化され、情報共有もしやすくなります。「設計図を描くのがCAD」、「CADで作った設計データを基に、シミュレーションするのがCAE」であり、CADはCAEの前段階に位置するといえるでしょう。
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CAEを活用するメリット

CAEを活用するメリットとしては、どのようなものが挙げられるのでしょうか。3つのポイントに分けて、CAEの利点を解説していきます。

幅広い条件でシミュレーションできる

コンピューター上でシミュレーションが行えるCAEなら、実験環境を思い通りに構築できます。製品によっては、高熱や高圧、暴風を浴びる状況や、果てには宇宙環境における利用なども想定しなくてはいけませんが、それらの状況を実験のたびに作り出すのは困難です。しかしCAEを用いれば、特殊な条件や再現が難しい環境など、幅広い条件をバーチャルで簡単にシミュレーションできます。設定を変更すれば様々なシミュレーションを行えるため、商品の耐久性を試す際に役立ちます。

コスト・時間を削減できる

上記のように、すべての作業をコンピューター上で行えるため、実験者は実際に特殊な実験環境を用意したり、大量の試作品を製造したりする必要がなくなります。さらに、実験における労力・費用・時間・試行回数など、様々なコストの削減につながります。たとえば自動車や飛行機など、高額な製品の実験をその都度実機で試していたら、開発費はとんでもない額にのぼってしまうでしょう。CAEのバーチャル上なら、コストを気にせずに何度も繰り返し実験を行い、製品の質の向上を目指せます。

環境への影響を抑制できる

CAEの活用によって達成できるのは、コストの削減だけではありません。近年では公害や環境問題が社会問題化しており、企業のコンプライアンスを高めるためにも環境への配慮が欠かせなくなっています。しかし、実物を使用してシミュレーションを行うと、実験環境の構築や実験機の損耗により、環境負荷がかかることは避けられません。CAEによるバーチャル上での実験は、無駄なエネルギーや廃棄物を発生させることなく、環境への影響を抑制できます。

CAEを使うにあたり必要な知識

様々な条件をシミュレーションでき、コスト面と環境面でも優れているCAEですが、専門的な知識がないと活用は難しいといえます。この項目では、CAEに欠かせない知識を具体的にご紹介します。

材料力学

第一に挙げられるのは、「材料力学」に関する知識です。材料に力が加わった時に生じる「応力」や「変形」を解析するための学問であり、機械や構造物の設計には欠かせません。安全性や耐久性を満たすにはどんな材料を使えばいいのかについて、コストも踏まえて計算や調査を行い、最適な材料を選定するための知識です。CAEでは、製品に様々な負荷をかけてシミュレーションを行います。

有限要素法に関する知識

「有限要素法」とは、複雑な構造を持つ物体を「メッシュ」という要素に小さく分割してから計算し、全体の性質や挙動を予測する方法です。有限要素法は、機械工学をはじめとする様々な分野の中核を成しており、シミュレーションソフトにおいても重要な原理のひとつとなっています。CAEでは、有限要素法を用いて効率的に解析を行い、試作品の数を減らしたり、仮想実験を通して設計を最適化したりできます。

ソフトに関する知識

学問的な知識のほかに、コンピューター上で解析を行うことへの意欲や、ソフトウェアを正しく使用するための知識も必要です。作成したモデルに対して「プリプロセッサ」で条件を入力し、「ソルバ」で計算を実行、その結果を「ポストプロセッサ」で可視化するという流れを正しく行えるよう、学習しておく必要があります。CAEのソフトウェア構成については、次の項目で詳しくご説明します。

CAE解析ソフトの構成

CAEを使いこなすためには材料力学や有限要素法といった知識はもちろんのこと、ソフトウェアについての広い知識も必要です。CAE解析ソフトは大きく区分して下記のような構成になります。

プリプロセッサ

プリプロセッサは、解析を行うために必要なデータを入力するための機能です。たとえば、CADデータの読み込み、メッシュの作成、あるいはシミュレーション上で製品にかける荷重や拘束など、各種の設定を入力し、解析用のデータを作成するために使います。CAEではプリプロセッサを使って、3Dモデルを操作しながら解析モデルを作成できます。

ソルバ

ソルバは、プリプロセッサで設定したデータを実際に解析する機能です。いわばCAEの核心部ともいえます。構造や電磁気、熱、流体など、解析したい内容ごとにソルバの種類を選択する必要があり、プリプロセッサと連動しています。

ポストプロセッサ

ポストプロセッサは、ソルバの解析結果を「見える化」するためのソフトです。3Dモデルやアニメーション、グラフなど、様々な方法で結果を表示し、解析結果の理解を分かりやすく実験者に示します。

まとめ

本記事では、製造業の開発現場において活用されるCAEの概要について解説しました。CAEは製品開発の設計段階において、バーチャル上で実験をシミュレーションするためのソフトウェアです。CAEを活用すれば、コストを抑えて効率的に開発製品の品質を向上できます。

Factory of the Future製造現場が抱える課題。解決の鍵は「デジタル化」です。

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