顧客生涯価値(LTV)とは? 計算方法や高める方法などを解説

 2022.06.25  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

近年、顧客生涯価値(LTV)の向上に力を入れる企業が増えています。顧客生涯価値を高められれば、営業コストを抑制でき、組織の利益最大化にもつながります。本記事では、顧客生涯価値の計算方法や重要性、高める方法などについて解説します。

顧客生涯価値(LTV)とは? 計算方法や高める方法などを解説

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顧客生涯価値(LTV)とは

顧客生涯価値(LTV:Life Time Value)とは、1人の顧客が生涯を通じて自社にもたらす利益を指します。生涯で100万円の利益が見込める顧客より、1,000万円見込める顧客のほうが、企業にとっての価値は高くなります。一人ひとりの顧客における顧客生涯価値が高まれば、自然と企業の利益も増えるのです。

このような理由から、現在ではLTVの向上に力を入れる企業が増えています。LTVを高めるには、組織や提供している商品、サービスに愛着をもってもらう必要があるため、多くの企業がさまざまな取り組みをしています。

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顧客生涯価値が重要視される背景

LTVが重視される背景には、我が国特有の事情があります。企業が継続的に利益を得るには、新規顧客を獲得し続けなければなりませんが、我が国は少子高齢化に伴い人口減少の一途をたどっています。

人口が少なくなれば、必然的に見込み客の母数も減少します。つまり、今後は従来よりも新規顧客の獲得が難しくなると考えられるのです。新規顧客の獲得が難しいとなれば、既存客を中心に利益の最大化を図らなくてはなりません。

このような状況を打破するため、LTVの向上に注目が集まっています。1人の顧客が生涯を通じて自社に貢献してくれる金額が増えれば、新規顧客の獲得が難しくなっても利益を確保できます。

LTVを高める方法は多々考えられますが、近年ではCRMやMAツールなどを活用する企業も増えてきました。CRMやMAツールを活用すれば、顧客と良好な関係を構築・維持でき、LTV向上に役立つためです。

顧客生涯価値の計算方法

LTVは、「平均購買単価×購買頻度×継続購買期間」で算出できます。たとえば、平均購買単価が5,000円、購買頻度が10回、継続購買期間が2年だった場合、「5,000×10×2=100,000(円)」です。

また、LTVを用いれば新規顧客の獲得に要するコストも算出できます。計算式は、「目標CPA=LTV×粗利率」です。目標CPAは、顧客獲得に必要な広告費用の目安となる指標です。

たとえばLTVが100,000円で、粗利率が50%であれば、「100,000×50%=50,000(円)」です。このケースでは、新規顧客獲得に用いる適切な広告費用の目安が50,000円となり、この予算で顧客を獲得できなければ利益は見込めないと考えられます。

顧客生涯価値を高めるためのポイント

LTVを高める方法として、平均購入単価や購入頻度のアップが考えられます。また、契約期間を延ばす、顧客をよく理解するといったことも、LTV向上を目指すうえで大切なポイントです。

平均購入単価を上げる

顧客一人ひとりの平均購入単価を上げれば、LTV向上につながります。具体的な方法として、製品やサービスそのものを値上げする、アップセルやクロスセルを促進するなどが挙げられます。

値上げはもっとも手軽に平均購入単価を上げられますが、顧客の反感を買うおそれがあり、かえって顧客離れを招きかねません。そのため、実施するかどうかは慎重に検討する必要があります。

アップセルとは、顧客が購入しようとしている、もしくは購入しているものより上位の商品やサービスを紹介することです。一方、クロスセルは顧客が購入しようとしている品の関連商品を提案し、合わせ買いを狙う手法です。たとえば、パソコンを購入した顧客にプリンターを勧める、といったケースが該当します。

購買頻度を高める

顧客の購買頻度を高めることも、LTV向上に有効です。購買頻度を高めるには、顧客への定期的なコンタクトが欠かせません。メルマガや公式LINEなどの配信を行えば、顧客に忘れ去られるリスクを軽減でき、購入頻度アップにつながるでしょう。

なお、わざと商品やサービスのクオリティを下げて、何度も購入してもらう方法もありますが、これはあまりおすすめできません。顧客満足度が低下し、顧客離れを招くおそれがあるためです。

大切なのは、顧客自身に「何度も購入したい」と思わせることです。ブランディングで企業や商品の価値を高める、特典を付けるといった手法も有効でしょう。

契約期間を延ばす

契約期間を延ばすことで、長く商品やサービスを利用してもらえるためLTV向上につながります。契約期間を延ばしてもらうには、顧客に「このまま契約を延長したい」と思ってもらわなくてはなりません。

過去のデータを分析すれば、解約の予兆を把握できる可能性があります。たとえば、契約から3ヶ月後の解約率が高いとわかれば、そのタイミングで特典を贈る、お得なプランを提案するなどのアプローチをすることで、契約期間を延長してもらえる可能性があります。

また、顧客にとって有益な情報を定期的に発信することで、契約期間を延ばしてもらえるかもしれません。たとえば、商品やサービスをより上手に活用する方法や、お得に利用するポイントなどをメルマガで配信する手法が考えられます。

顧客を理解する

顧客を理解し、ニーズを掴むことがLTV向上につながります。これは上記のポイントにも関わり、顧客のことを理解しないまま取り組んでも成果は期待できないでしょう。

顧客を理解するには、リアルな声を聞くことが一番です。アンケートやインタビューを実施すれば、顧客が何を求めているのかを正確に把握できます。また、過去における顧客の行動データを分析したり、カスタマージャーニーマップを作成したりすることも顧客理解に有効です。

顧客生涯価値を高めるための施策

LTVを高めるには企業や商品、サービスに愛着を抱いてもらう必要があります。愛着を抱いてもらい、何度も購入したい、利用したいと思ってもらえれば、自然とLTVは向上するでしょう。そのためには、手厚いフォロー体制の構築やイベント・セールの実施などが必要です。

手厚いフォロー体制を敷く

手厚いフォロー体制の構築により、顧客のことをきちんと考えている企業であるとアピールできます。商品やサービスを売って放置するのではなく、手厚いフォローを行い、良好な関係の構築と維持に努めましょう。

具体的な手法としては、定期的な情報発信や顧客一人ひとりに合わせたメール配信、カスタマーサービスの充実などが挙げられます。どれも顧客満足度を高めるのに有効であり、LTV向上につながります。

また、チャットボットやFAQを導入し、顧客が自ら知りたい情報へアクセスできる環境を構築するのもよいでしょう。従業員と直接会話しなければならない心理的なハードルをなくし、ストレスを軽減できます。顧客の満足度を高められるだけでなく、自社の人件費削減にもつながります。

イベントやセールを実施する

イベントやセールの実施は、顧客のファン化に有効です。魅力的なイベントやセールを定期的に開催すれば、それを目当てに商品やサービスの購入を継続する層も現れるでしょう。

お得感を与えることで顧客満足度が向上し、継続的に商品やサービスを購入してもらえる確率が高まります。リピーターに特化したお得な限定サービスや商品を用意すれば、離脱や解約の防止にもつながるでしょう。

イベントやセールを実施すると、一時的に利益は下がるかもしれません。ただ、これはLTV向上のためであると割り切りましょう。一時的に利益が下がっても、顧客満足度がアップすれば購入頻度や購入金額が高くなり、結果的にLTVも向上します。

まとめ

新規顧客の獲得は今後さらに難しくなると考えられるため、LTV向上への取り組みは企業にとって不可欠です。企業として生き残るためにも、今からLTV向上への取り組みを始めてみましょう。本記事でお伝えした施策も参考にしつつ、LTV向上を実現してください。

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