医療システムとは?その全体イメージを理解するための基本情報を解説

 2020.07.21  デジタルトランスフォーメーションチャンネル

医療システムについて知りたい、または、導入を検討している医療従事者の方も多くいるでしょう。本記事では、医療システムの基本情報や全体イメージについて、例を交えながら説明します。また、導入のメリット、デメリットについても詳しく解説していきます。

医療システムとは?その全体イメージを理解するための基本情報を解説

医療システムとは

医療システムとは、医療現場で活用される、医療に関係するさまざまなシステムを総称です。医療システムには多くの種類があり、医療現場のあらゆる場面で活用されています。医療システムが誕生した背景には、IT技術の発展が関係しています。従来は紙で管理を行っていたものでも、デジタル化が進み、作業の効率化をはじめさまざまなメリットを享受できるようになったのです。

医療システムの例

一口に「医療システム」といっても、その種類は多種多様です。医療システムには具体的にどのようなものがあるかを、3つの観点から紹介していきます。

診察・治療の関連システム

診察・治療の関連システムとしては、電子カルテや検査システムのほかに、画像管理システム、遠隔診療システムなどが挙げられます。

電子カルテは1999年に国内で初めて認められてから、医療システムの中心として、病院やクリニックにおいて活用されています。大きく分けると病院向け、クリニック向けの2種類があるほか、細かな機能面ではそれぞれに違いがあります。システムの導入により、従来紙に記入して管理していた患者の住所や氏名、病名などの個人情報を電子化し、データベースに記録できるようになりました。なお導入にあたっては、真正性・見読性・保存性の「電子保存の三原則」を遵守しなくてはいけません。

検査システムは主に臨床検査データを保存し、検査業務をスムーズにする役割を果たします。臨床検査には血液検査や細菌検査、尿検査などあらゆる項目があり、これらの検査においてシステムを導入することで、結果をデータで分かりやすく確認できるほか、電子カルテサーバーと連携させることで、患者情報の一元管理が可能です。

画像管理システムはCTやMRIなどで撮影した画像データを保管、管理できます。フィルムでの管理に比べて、保管スペースをとらない点や、必要な画像をすぐに確認できる点が魅力です。

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遠隔診療システムは、離れたところにある病院同士で連携することで、診断結果の画面を共有しながら会話ができます。また、病院に通うことが難しい患者に対し、パソコンやスマートフォンなどの電子機器を活用して、ビデオチャットで診察をすることも可能です。

薬剤の関連システム

薬剤の関連システムは、医薬品の情報検索システム、処方に関するシステムなどがあります。前者では、医師が処方オーダーした医薬品の情報を確認したり、薬剤師が医薬品情報を収集したりする際に活用可能です。膨大な種類の薬品の中から調べたいものをすぐに検索、情報を知ることができます。

後者では、処方が確定した薬品の適切な用量や投与期間をチェックするために使用したり、複数の薬品を処方する場合に、相互作用の確認をしたりします。薬によっては併用してはいけないものもあるので、そのような問題がないかを調べるときに便利なシステムといえるでしょう。 

事務の関連システム

事務の関連システムには、患者情報を管理するシステムや予約システム、会計システムなどが挙げられます。予約システムは、その名の通り、外来予約や検査予約などを管理するものです。会計システムでは、レセプトをオンラインで提出できるなど、診療報酬の請求にかかる手間を減らすことができます。これらの事務関連システムを導入することで医療スタッフの事務的な負担が軽減されるほか、患者の待ち時間を短縮できるなどの効果が期待されています。

医療システムを取り扱う企業

医療システムは、数多くのメーカーのものが存在しています。取り扱っている企業は、医療システム関連の事業を中核としているようなところもあれば、さまざまなシステム開発を受注している企業もあります。ほかにも、導入・運用支援などのサポート会社もあるため、医療システムを取り扱う企業が多いことが分かるでしょう。

単体企業で病院向け・クリニック向けなどを展開しているケースもあります。基本機能のほかに、オプション機能を用意していることもあります。

医療システムを取り扱う企業は、それぞれが持つ強みや特徴も異なります。開発費用を抑えたシステム開発を行っているところやオーダーメイドシステムの注文を受けているところ、保守や管理も任せられるところなどさまざまです。導入の際は、目的に応じてよく見極める必要があります。

医療システムを導入するメリット

医療システム導入のメリットについて紹介します。なお、医療システムは種類が多く機能や特徴も異なるため、あくまで例として参考にしてください。

業務効率が上がる

医療システムを導入することで、予約から当日の診療、会計に至るまでの医師や事務員などの業務効率を上げられます。導入する前は時間がかかっていた作業も、システムを導入し、各部署と連携することでスムーズに進められます。業務効率を向上させることで、患者一人ひとりに充てる診療時間を長くできたり、会計での患者の待ち時間を減らしたりすることも可能なため、患者の満足度向上が期待できます。

情報の共有が容易になる

関係者や引き継ぎ相手などに患者情報の共有がしやすくなるのもメリットです。たとえば、紙のカルテの場合はカルテがまわってくるまで情報を知ることはできませんが、電子カルテではほぼリアルタイムで確認できるため、必要な情報をすぐに把握できます。また、何らかの事態が起きてデータが消えない限り、時間が経過しても紛失の心配がなく、正確な情報を伝えることが可能です。

医療システムを導入するデメリット

医療システムにはデメリットもあります。デメリットもメリット同様、あくまで例としてご参照ください。

費用がかかる

製品によっても異なりますが、たとえば、電子カルテでは初期費用に数百万円かかるものもあります。また、初期費用だけでなく、毎月、運用費の支払いも必要になるほか、ある程度経過するとシステム自体のバージョンアップに伴い、買い替えをすすめられることもあるでしょう。中には無料で使えるものもありますが、そのようなシステムを選ぶ場合は必要な機能が揃っているか、使い勝手が良いかどうかを確認することが大切です。

利用に慣れる必要がある

初めてシステムを導入する場合、操作を覚える時間が必要です。特にパソコン操作に慣れていない場合、慣れるまで時間がかかったり、負担になったりすることもあります。ITリテラシーには個人差があるため、研修や講習などで教育の機会を設ける必要があるでしょう。

まとめ

医療システムには電子カルテや検査システムをはじめ、あらゆる種類がありますが、業務効率化を図れる点が魅力です。システム導入の際は、それぞれの特徴だけでなくメリット・デメリットをよく把握したうえで最適なものを選ぶようにしましょう。

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