いまさら聞けないRPAとは? その基本を簡単解説

 2021.05.31  デジタルトランスフォーメーションチャンネル編集部

RPAでできることはどこまでなのか悩んでいませんか?企業などで取り入れが進んでいるRPAによって、「人」が行う決まったワークを自動化することは容易になりました。ただしRPAは万能ではありません。どのようなワークに向いているのか、どんなことができるのかを理解していないと導入コストや人的コストを無駄にすることになります。

今回はいまだから知りたいRPAの概要と、得意なタスク、苦手なタスク、取り入れることによって期待できるメリットやデメリットについて詳細に解説します。

いまさら聞けないRPAとは? その基本を簡単解説

RPAとは?

RPAとは簡単に説明すると、デスクワークを自動化するためのツールです。人が行っているタスクを自動化することができるため様々な用途で利用されています。

デスクワークを自動化するツール

RPAと省略された形で呼ばれていますが「Robotic Process Automation」が正式名称です。直訳すると、「ロボットによる手順の自動化」となります。ここでいうロボットとはパソコンのことで、「人がパソコンを利用して手動で行っている一連の作業」を自動化することができるソフトウェアロボットというのがRPAの本質といえるでしょう。

ブルーワーカーの作業が機械化されてきたように、ホワイトワーカーたちの事務作業や、データ入力など、単純で決まっているタスクをRPAによって自動で解決することができるのです。

RPAは何でもできる?得意作業と苦手作業

RPAは自動で解決ができるツールということで何でもできると思いがちですが、得意とするタスクと苦手とするタスクが存在します。順番に確認していきましょう。

得意作業:パソコンのみで完結する業務

パソコンのみで完結することはRPAにとって必須条件の1つです。例えば「大量のデータをまとめる・分析する」「毎月の請求書の作成・印刷」「発送伝票作成・印刷」「各社員へのメール配信」など、パソコンのなかで完結するタスクを得意としています。

パソコンに始まり、パソコンで終わる操作によってタスクが完結している作業、特に単調なタスクであればあるほどRPAは効果的に役割を果たすといえるでしょう。

得意作業:決められた手順で行う業務

RPAは「ロボットによる手順の自動化」という名の通り、手順が決まっている定型のタスクについて自動で解決することが可能です。

発注することや納品する処理など単調なものはRPAで対処することができてしまいます。問題は臨機応変な判断を要する場合にRPAではできないのが難点です。しかし毎月必ず同じだけの量を発注することや納品されてくることが決まっている場合は効果的に利用することができるでしょう。

得意作業:複数のアプリケーションを使用した作業

複数のアプリケーションをまたいで作業することもRPAでは可能です。例えば、メールやExcel・社内で利用しているシステムなど、複数のタスクが絡んだ場合でも手順が決まっているタスクであればRPAによって再現することができます。

注意したいのはRPAにはソフトウェアが複数あり、使用するRPAのソフトによっては、連携が可能かどうかは異なってきてしまうため事前の確認が必要です。マイクロソフトのオフィスには対応しているケースが多いためオフィスのために利用する場合は基本的には気にしなくても良いといえるでしょう。

苦手作業:判断を要する作業

RPAにおける問題は判断を要することです。手順を自動で解決することが得意であるRPAにおいて、指示されていないことを勝手に判断して解決することはできません。例えば売れ行きから発注を増加するなど人の判断が必要なタスクは解決ができないのです。手順が決まっているタスクであることがRPAの前提であるため、ルール化が行われていない非定型のタスクなどはRPAで行おうとしても基本的にはできないと考えるのが良いでしょう。

RPA導入で期待できるメリット

RPAの取り入れによって、期待できるメリットは大きく3つ存在しています。詳細について順番に解説していきます。

生産性の向上とコスト削減が期待できる

RPAは単純で決まっている解決が得意であるため、大量の反復タスクを実行させることが可能です。これは現実的に考えると作業の効率を上げることにつながり、生産性を向上させることにつながります。

当然パソコンは年中無休で稼働することが可能なため、残業や休日出勤を不要にすることができます。当然この時間分だけ人件費を削減できるためコストの削減に役立つといえるでしょう。また、複数台動かすことによって人の倍の効率でタスクを進めることも可能といえるのです。

人的ミスの減少が期待できる

ヒューマンエラーというのは減らすことができません。どれだけ注意しても誤字脱字が生まれたり、間違った解決を行ってしまったりといつまでも集中力が持つとはいえません。しかしRPAは同じ精度で同じクオリティで人的なミスなく処理を行うことができます。当然設定される手順に誤りがあればすべてがミスになりますが、問題なく設定ができた場合、ミスがなく、タイムロスが起こらないため損害回避につながり、品質の向上が期待できるという面もあります。

人手不足を解消できる

日本の将来の労働人口は減少することが懸念されています。総人口に占める労働人口の割合は約数千万人単位で減少するという予測が内閣府によって試算されているのです。しかしこの人手不足もRPAによって定型タスクは自動で解決してしまうことで、人が行うべきタスクだけを人が行い、効率的にタスクは遂行されるでしょう。

完全な人手不足の解消に至るかはわかりませんが、少なくとも従来の繰り返しタスクを人に代わって行える点で人手不足解消の役に立つことはいうまでもないでしょう。

RPA導入で考えられるデメリット

RPAの取り入れによって起こり得るデメリットは当然あります。

ここからはRPA導入のデメリットを紹介します。

処理中にエラーが発生する可能性

RPAにおいて苦手なタスクは手順外の事態が起きてしまった場合です。例えばエラーが発生した場合に想定した画面とは別の画面になることは容易に考えられます。そのような事態になった場合にRPAは継続的な処理ができなくなってしまいます。

想定外の画面が表示されると解決ができずエラーが発生するため、休日をまたいでタスクを行わせていた場合に、対処に失敗して解決が終了していないなどの問題が発生してしまうでしょう。

RPA導入に必要な3つの事前準備

RPAを取り入れするためには3つの事前準備が必要です。この準備を行うことでRPAを最大限利用することができます。1つずつ紹介します。

(1):現在行っている業務の分析と整理

まず行うべきは現在のタスクの分析と整理です。RPAに置き換えるためにはどんなタスクでもいいわけではありません。そのために、現在行っているタスクをリスト化することから始める必要があります。これは誰が見てもわかるようにタスク内容を整理することも必要です。これによって、RPAでもできるのか、できないのかが判断できますし、どのタスクを自動で解決させるべきなのかタスクの洗い出しを並行して行うことができるといえるでしょう。

(2):手作業とRPA作業の仕訳を行う

現在行っているタスクの分析と整理が完了したら、手作業で行うべきものとRPAで行うべきタスクの仕分けを行う必要があります。そのためにリスト化したタスク内容と整理されたタスクの詳細が役に立つといえるでしょう。整理されたタスクの詳細によって、RPAが得意とするタスクかどうかイレギュラーが発生しないかなどがわかるため、仕訳を行う際に効率的に仕訳をすることが可能となります。

ここで分類を間違えてしまうとエラーによってRPAの動作が阻害されるため、しっかりと分類をして仕訳するように気をつけましょう。

(3):移行しやすい業務を決定する

RPAに移行するタスクはまずは「比較的効果が出やすいタスク」であること「移行しやすいタスク」であることが大前提です。これは効果がわかりづらいタスクを選択することで自動処理の検証に余計に時間がかかってしまうことや予測結果に時間を長時間費やしてしまうことで必要のないコストがかさんでしまうためです。

移行しやすいタスクなどは効果がわかりやすいのもありますが、RPAで再現しやすく、すぐに検証も可能であるという利点もあるのです。そのため、RPAに移行するタスクは比較的効果が出やすいタスクと移行しやすいタスクに絞るのが良いでしょう。

まとめ

RPAの概要から、得意・不得意な作業、RPA取り入れによるメリット・デメリット、導入に必要な事前準備まで解説しました。RPAの取り入れによって効率化を図る定型タスクは多いと考えられますが、事前に検討し、準備しておかなければ、予期せぬエラーで導入失敗が起こる可能性もあるため、予定しているソフトウェアの特徴を理解した上での取り入れを実現させる必要があるといえるでしょう。効率化を図るためにしっかりと事前準備をして実現することをおすすめします。
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